情報大洪水の時代(その14)
今日は朝から、
予備校生が第2回全統共通テスト模試、
中学生が宮崎県統一テスト、
小学生が学力コンクールテスト。
テストづくしの1日だった。
私はテストの監督はしないのだが、
時々はテストを受けている生徒たちの様子を見る。
みんな真剣でいい顔をしている。
今日実施しているテストは、
学校の定期テストとは目的が異なる。
学校の定期テストは、
「基礎学力チェックテスト」。
したがって、
学習塾に通っている生徒の大半は、
「詰め込み指導」を直前に塾でさせられる。
それがもっとも短時間で点数を上げるからだ。
テスト範囲も決まっているし、
なんならテストに出る問題も、
事前に知らされているケースもある。
だから、
「テスト範囲をとにかく繰り返せ!」、
そういった激が塾内に発せられる。
テストで良い結果を出したい熱心な塾長、
または教室長から勢いよく発せられる。
このとき、
範囲を徹底的に繰り返すことに執着する、
「詰め込み」指導をされた生徒は、
①勉強の本質をつかむ訓練になっていればOK。
②問題と答えの丸暗記になってしまうならNG。
勉強時間が多くても②の場合は、
悪影響がその後出る。
だが、
定期テストの点数は上がる。
そのせいで本人も親御さんも錯覚する。
「成績が上がったんだな~」と。
そうやって間違ったやり方を続けると、
実力を測定する類の試験でぼろが出る。
もちろん入試でも悪い結果を引き寄せる。
ここで慌てることになるのだが、
日頃からの勉強のやりかたがマズいのだから、
その結果はいたし方ない。
しかしながら、
学校の定期テストと違って実力がきれいに見える、
そんなテストがあるのだが、
それが「模試」。
模擬試験だ。
つまり、
それが今日いくつも行われた。
夏の締めくくりとして行われた。
ここでこの模擬試験は、
各塾や各予備校によって「位置づけ」が変わる。
「今回の判定が合否に大きく関わるんだよ!」
と大げさにとらえる塾もあるはず。
ハッキリ言って、
「そんなことはない」
と断言しておく。
今の時期に結果が出る生徒というのは、
何年も前から塾通いして実力を錬磨してきた生徒か、
学校の授業を上手くいかせる能力が元々ある生徒。
いずれにしても小数派だ。
今(夏の時期)、
結果を模試で出せる生徒は、
もうすでに春から好成績の生徒であり、
当然今回も好結果が出る。
「4月に入塾してもう4ヵ月です!」
そんな受験生も塾生にはいるが、
それで8月の模試では、
「もう結果が出たよ!(笑)」
こうなるはずがない。
4ヵ月で好結果が出るならば、
誰もが学習塾には、
1年生や2年生から行く必要はない。
3年生になってから塾に入ればよい。
だって8月にはもう結果が出るのだから、
A判定やB判定が(笑)。
受験勉強がそんなに簡単ならば、
中学受験は小6の4月から、
高校受験は中3の4月から、
大学受験は高3の4月から、
塾に入ればいい。
(続く)