塾長の考え(自立型個別指導)9
生きているといろんな悩みが次から次へと、
湧き上がってくるかもしれないが、
これらに上手く対処できないと、
受験勉強には集中できない。
勉強して真の学力をつけていく過程と、
悩みを解決する過程はほぼ同じ。
どちらも「問題解決」をするという、
アプローチの仕方が同じだから。
悩みを解決するには、
1.事実を把握する(集める)
2.事実を分析する
3.対策を考えて実行する
「1」は事実の集め方が偏らないことが大切。
自分に都合の悪いことを見ないようにしてはダメ。
※勉強の場合だと客観的データを集める。
(模試の成績などが該当する)
「2」は主に原因を見つけることになる。
原因は「何か」。
※勉強だと補強対象は何かを特定すること。
(ターゲットの選定)
さらにそれに対して「どうするか」。
※勉強だとどう補強するか。
(ハウツーまたは教材の選定)
「3」は対策を選定(または考える)、
そして確実に実行する。
自立型個別指導では、
講師が生徒の思考の手助けをする場合と、
講師主導で決めていく場合の2つがある。
思考するための材料は整理して見せる。
それを見てどう考えるか。
考え方の基本を生徒に教えて、
材料をもう一度よく見せる。
生徒が決断したものが適切であれば、
それに対して承認をする。
適切でなければ、
どう考えて判断するべきかを再度指導。
ものの見方や考え方を指導する。
生徒の「判断力」を向上させるためだ。
これが自立型個別指導の特徴の1つ。
この訓練をされていない生徒は、
学校の先生が出した課題を学習するだけ。
自分の「本来の課題」は何かを考えずに、
出されたものをただするだけ。
小学生や中学生の時と同じようにやるだけ。
それで何とかなると小学生や中学生のときに、
さんざん叩きこまれているので、
体がスムーズに受け付ける。
「課題をやっていけば何とかなるんだろうな」
だが、何ともならないのが大学受験。
不合格になるまで気が付かない。
正確に言うと、
大学入試共通テストで点数が取れなかったときに、
誰もが目を覚ます。
「何じゃあ、こりゃあ!」
といった感じで思い知る。
逆に言うとそれまで気が付かないまま進む、
そのような高校生が本当に多い。
宮崎県民の特性なのかもしれない。
「何でこんなにがんばってきたのにこうなるの?」
また、何度も言うが、
「たくさん勉強すればすべて解決するよ」
そう教え込む塾関係者もいるので勘違いする。
たくさん練習しても高校野球で言えば、
甲子園での真剣勝負で負けるのはなぜか?
とてつもなく練習したり鍛錬したりしても、
オリンピックやワールドカップで負ける、
そんな選手やチームが出てくるのはなぜか?
「量」ではないのだ。
「質」なのである。
「質」×「量」=成果なのだが、
「量」は測定できるけれど、
「質」は本当に個人の認識の差が大きいのだ。
「質」を上げる場所が塾である。
(続く)