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塾長の考え(集団授業の落とし穴)⑤

一木康広

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テーマ:塾長の考え

勘違い塾長
「授業の内容がわからなくて…どうしたら?」



先日、ある親御さんからの電話相談。

息子さんが某予備校に通っているらしいが…。



その予備校の講師の授業がわからなくて、

勉強が前に進んで行かないと言い出した、と。



さてどうしたらいいだろうか?



じつは毎年大勢の親御さんや生徒たちが、

重大な勘違いをして予備校に入学する。



勘違いとは何か?



予備校の授業とは専門的な受験対策用の授業。



高校生が学校で受けるような、

教科書レベルの授業とはまるでレベルが違う。



教科書レベルは自習室で自学せよ、

もしくは自宅で勝手に学習しておけ。



これが大多数の予備校の講師のスタンス。



予備校講師はもっとグレードの高い問題、

最低でも基礎レベルではなくて、

標準レベルから応用レベルの授業をする。



そのために日夜研究を重ねて、

芸人のようにネタを授業の内容に仕込み、

生徒受けしながら、

入試問題の「急所」を的確に解説する。



わかりやすく、おもしろく。

生徒の記憶に残るように。



だが、

そのようないい授業を受けても、

それを力に変えることができる生徒と、

何を言っているのかわからない生徒と、

大きく分ければ2種類出てくる。



元々、

学校の集団授業を受け続けてきても、

成果を上げることができなかった生徒は、

予備校に入学しても成果は同様に上げられない、

その事実を多くの人はわかっていない。



だが、

多くの生徒は予備校に入学する。

がんばれば1年後に合格できると信じて。



しかし、

がんばればできるようになるのは、

元々それなりの高学力を有していた生徒で、

自宅学習の習慣もある生徒だけ。



高校時代に成績不振だった生徒は、

高校時代と同じ仕組みである予備校に入っても、

また同じようなことを繰り返す。



正確に言うと、

高校時代よりはちょっとばかりマシになる。



ちょっとマシになったくらいでは、

第1志望大学にはまず合格できない。



勉強のやり方(取り組み方)が、

高校時代の延長線上にあるからだ。



そのままだと…また負ける。



どうしなければいけないのか?



根本から変えないといけないのだ。



だいたいにおいて変えなければいけないこととは、



1.自力学習を覚悟すること

2.基礎学力をつけるために基礎から学習すること

3.長時間の勉強を毎日すること

4.予備校の授業に頼らないこと

5.(自分に合った)教材を見つけること

6.自分と伴走してくれるコーチがいること

7.そのコーチがコンサルタントのレベルであること

8.自習時間を単に増やしても効果が上がらないことを

  知っていること



この8つに集約される。



特に4番目と8番目には気を付けなければいけない。



予備校講師の「神授業」とやらを受けても、

それだけではできるようにならない。



自習時間を増やせばできるようになる→ならない。



この2点は何度も言うが、

多くの学習塾の塾長たちも思い違いをしている。





(続く)

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一木康広
専門家

一木康広(塾講師)

株式会社北斗塾

生徒の学力と性格に応じて指導を変化させること。成績向上に必要な要素(①知識定着の確認②解法のための技術指導③やる気の発生・向上・継続のサポート④学習に最適な環境の整備)を提供し、学力向上へと導くこと。

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