塾長の考え(電子書籍で出版)
HKちゃんは4浪目で東京出身の予備校生。
7度目の確認、3浪目の結果はこうだった。
3浪目の予備校は「集団授業」と「個別指導」の、
両方のコースが同時に受講できる状態だったが…
1.理解できる問題は増えても成績が上がらない
2.質問ができる環境だったが成績が上がらない
3.自習室に通い詰めても成績が上がらない
4.予習も復習もできたが成績が上がらない
今回は「3」についての説明の続き。
毎日塾に通っても、
自習がメインならば「真の学力」はつかない。
自習が上手な生徒がいるとすれば、
その生徒は自宅学習が上手な生徒であり、
予習か復習のやり方が理にかなっているはず。
よって、
その生徒が成績で低迷するようなことにはならず、
当然ながら学習塾には来ない。
すなわち、
自宅学習が下手な生徒こそが成績低迷のため、
学習塾に救いを求めて入塾する。
その生徒が本当に必要なことは何か?
塾講師からの適切な指導であり、
塾講師からの適切な学習管理となる。
これが唯一の「化学変化」の根拠となり、
自習をするために学習塾に通っても、
それでは「真の学力」はつかない。
ましてや、
自習と言っても学校の宿題や課題を優先するはず。
それらは生徒にとって緊急なことだから。
よって、
学習塾に毎日通っても自習がメインとなり、
生徒は学校の課題や宿題をこなすことに夢中。
そんなことはまともな高校生なら自宅でやれる。
わざわざ時間をかけて塾に来てやる必要はない。
塾に来て自習することで学習習慣がつくと、
思い込んでいる塾関係者もいるだろうが、
そんなことはない。
学習習慣がつくならば、
自宅でなぜその「学習習慣」が実行できない?
つまり、
塾の自習室に通っている内は「学習習慣」など、
一切身についていない証拠がそれだ。
おかしなことを親御さんたちに信じ込ませてはいけない。
「学習習慣」などつかない。
「学習時間」が増えるための環境を提供しているだけ。
そしてその増えた(ように見える)時間の大半は、
学校の課題や宿題の消化のために費やされているのが、
実態。
学校の課題や宿題で「真の学力」がつくならば、
学習塾や予備校はそもそもなくていい。
それだけでは「何かが足りない」から、
学習塾や予備校が存在する。
学校の課題や宿題で「真の学力」がつかないのに、
それをする「場」として、
学習塾が自習室を生徒に提供する。
矛盾なことを堂々としている。
何度も言うが、
学習塾や予備校で「自習室」を提供することは、
全然別なところに意図があり、
その意図のために自習室を提供している。
その意図は、
「真の学力」を生徒に提供する「場」としての、
自習室を提供するのではなく、
自分たちに都合がいいからそれをしている。
それに踊らされていると、
勝てるはずの大学受験で負けるのはわが子だ。
「自習の時間が増えても真の学力向上には至らない」
(続く)