塾長の考え(豊臣秀吉の名言)
Oくんは高校3年生。
防衛大学校が志望校だ。
Oくんの本格的な追い込みが始まった。
過去問をベースとした学習である。
1つひとつの問題を順番に解いていき、
その結果を私の方に逐一報告。
そして発表。
何を発表するのか?
それは、
1.できた問題は「確信」があったのか。
2.できなかった問題の理由は何か。
「1」については見逃しがちだが、
よくわかっていないのに、
たまたまできたという問題。
わかっていてできたのならばいい。
適当に選択肢を選んでみたら当たった。
これはできない問題に分類しなければならない。
Oくんは素直であるので、
まぐれでできた問題に関しては申告してきた。
申告してきたらどうなるか?
その問題について徹底的に指導されることになる。
根掘り葉掘りである。
私が実施する「根掘り葉掘り」は…きつい(笑)。
本質が理解できるまでずっとやり取りをするから。
生徒本人が自分の言葉で、
何度でもわかりやすく説明できるようになるまで、
こちら側はずっと付き合うことになる。
そこまでやっても、
それは「理解」の段階である。
その理解した内容(本質)を別の類似問題などで、
スムーズに正解を出せるというところまで、
何度もくりかえし演習しないと、
結局のところ入試で得点しない。
ここを勘違いしている学校の先生や塾講師が多い。
繰り返すが、
問題の内容を「理解」できただけで、
入試問題で得点できるようになることはない。
これが事実だが、
なぜ現場の先生や講師が勘違いしているのか?
これが不思議なところである。
確かに、
「理解」できただけで類似問題がどんどん解ける、
そういう生徒もいるにはいる。
私の主観でいけば、
そんな生徒(高校生)は20人中1人程度だ。
ほとんどの生徒はそうではない。
ただし、
義務教育の範囲である小学生や中学生の場合は、
事情が大きく異なる。
「理解」しただけでとくに演習を積まなくても、
類題は解けるという生徒が数多く存在する。
私の主観で言えば、
そんな生徒(小中学生)は10人中7~8人だ。
どうやら、
このせいで勘違いしていると思われる。
生徒本人(高校生)も学校の先生も塾講師も。
ここまで読んでもらえていれば、
もうおわかりかもしれないが、
小学生や中学生の指導と、
高校生の指導とでは次元が違う。
「次元」が違うのだ。
もっと言うと、
小学生の通常指導(学校の授業の補習)と、
小学生の中学受験指導は、
これまた別の意味で「次元」が異なる。
さらに、
名門私立中学を受験するための受験指導と、
公立の中高一貫校の受験指導とでは、
「種類」が違う。
公立の中学生が県立高校を受験する場合は、
やり方がもっとも単純ですむ。
なおかつ、
宮崎県の場合は競争倍率も低い。
そのため、
高校受験でうまくいったやり方を、
「大学受験」であっても通用するはずと、
勘違いしている塾が結構存在している。
(続く)