情報大洪水の時代(その5)
期末テストとは「定期テスト」だ。
各高校と各中学校のテストの日程が違うため、
先日最後の定期テストがようやく終わった。
定期テストの意義は「基礎力確認テスト」。
学校の授業の理解度は…各生徒で違う。
中学生の段階でもかなり違うが、
これは塾での補習指導でカバーしていき、
定期テスト前の1週間で調整可能。
「学校の授業でほぼ理解しています」
そういう中学生は塾にはほとんど来ない。
そうなっている生徒とは、
すでに成績が学年上位20%くらいである。
それ以外の中学生は学校の授業はないに等しい。
「え、ないに等しい??」
学習塾の関係者ならこの事実はほぼ常識。
学校の授業で理解して学力をつけることができる、
そういう生徒になればその数はおそらく1割程度。
あとは、
「授業ではわかったと思ってたんですけど…」
と言いながら結局はわかっていない生徒。
「授業で先生が何を言っているかさっぱり…」
とうったえてくる生徒。
「授業は聞いてもわからないから…」
とあきらめている生徒。
これがふつうの中学生の実態。
高校生になると、
そもそも塾が補習状態になる時点で、
「黄色信号」。
学校の授業はほぼ意味をなしていなくて、
時間のむだづかいとなっている。
こういう生徒の場合は、
塾での指導時間がすべてであり最後の砦。
補習指導をとにかくがんばらないと、
その生徒の学力はほとんど上がらないし、
膨大な時間を投入しても、
1.中学生の内容が理解できていない
2.中学生の内容が身についていない
この2点の場合は大して結果が出ない。
それが高校生の指導なのだ。
よって、
高校生の内容の指導に加えて、
中学生の内容の指導もするという二刀流状態。
この負担が塾での指導にすべてかかってくる。
高校生になってから北斗塾に来る生徒は、
①1年生の場合
②2年生の場合
③3年生の場合
の3パターンがあるが、
1年生は昨年度ほとんどどこかの学習塾に、
通っていたはずなのだが、
中学生の内容が、
「きちんと仕上がっている生徒」は、
昨年までほとんど見たことがなかった。
塾長歴30年目の昨年に初めて見た。
その生徒は〇〇中学校のトップだった生徒で、
現在は宮崎西高校理数科の生徒(高2)だ。
この生徒以外に、
「きちんと中学生の内容が入っているね」
と思えた高校1年生は昨年まで「0」。
中学生時代は他塾に通っていたはずだが、
あちらこちらに「弱点」があり、
高校の授業を受けても、
完全理解できるような学力ではない。
だが、
高校には「合格」しているため、
本人もその親御さんもこう思う。
「中学生の内容はまあまあできるはず」と。
「まあまあ」ではまるで役に立たないのが、
高校生の学習内容のレベル。
中学生の内容が「圧倒的に」できている、
この状態のときのみ高校での勉強が成立。
ほとんどの生徒はそうではないため、
期末テストのレベルで苦戦する。
(続く)