塾長の考え(集団授業の落とし穴)④
人間関係力=コミュニケーション能力
人間関係の基礎=親子関係
何度も言っているがこれが原則である。
「で、結局何からすれば…?」
面談で「親子関係」に関して話した後で、
私がよく言われるセリフである。
生徒の親御さんからすれば、
新たな気持ちで親子関係の修復をしたいし、
そのために「初めの1歩」を踏み出したい。
塾長の話は長々と聞いたけれども、
「最後に確認です」
という意味で問われる(のだと思う…)。
このブログを真剣に読んでいる親御さんも、
同様の感想をもたれているかもしれないので、
その手順をここに明記する。
①わが子に声をかける。
②雑談をする。
③わが子の話に耳を傾ける。
④理解に努める。
⑤共感をする。
①~⑤を繰り返す。
以上。
手順だけ並べるとじつにカンタン。
だが、
じっさいにやろうとすると、
①から②に進めない親御さんがいる。
今現在の親子関係が悪化しているからだ。
①から②の間にまるで海峡があるようだ。
それでも①をやらなければ進まない。
なぜ②に進まないのか?
それは今までのコミュニケーションにおいて、
わが子への「信頼残高」が、
無くなっているからである。
小学生のときはそうでもないが、
わが子は中学生になってくると、
わが子の成長が精神的にも肉体的にも進み、
別生命体(別人格)に変身していく。
早い子は小学生の高学年からこの現象があり、
親としてこの変化に遅れをとってはいけない。
この変化に応じた声かけのしかたを、
親御さんはもっていないといけない。
野球の投手(ピッチャー)で例えると、
小学生までは「直球(ストレート)」だけ。
これで打者(バッター;わが子)を抑えられた。
球速を上げることで相手を仕留められた。
しかし、
中学生になるとそうはいかない。
カーブ(曲がる球)を使わないと通用しない。
「ストレート」と「カーブ」。
つまり「直球」と「変化球」。
このバリエーション(変化、変動)がないと、
打者(わが子)に対応できなくなるのだ。
ここで多くのお母さんたちがつまずく。
小学生まではまあまあ上手くできていたのに、
中学生になると「反抗期」が来てしまって…と。
そうではない。
わが子は成長して精神年齢が上がってきたので、
今までの一本調子(ストレートのみ)のやり方が、
通用しなくなってきているのだ。
ここで親としての成長が必要になっているのだ。
成長していくのは子どもだけではない。
親もまた(わが子の親として)成長していく。
子育てとは純粋に「教育」ではあるのだが、
同時に「共育」という面もあるのだ。
ここでお母さんが成長できるかどうか、
それがカギ。
(続く)