塾長の考え(塾)その1
HKちゃんはこのとき4浪目の受験生。
5度目の確認、3浪目の結果はこうだった。
3浪目の予備校は「集団授業」と「個別指導」の、
両方のコースが同時に受講できる状態だったが…
1.理解できる問題は増えても成績が上がらない
2.質問ができる環境だったが成績が上がらない
3.自習室に通い詰めても成績が上がらない
4.予習も復習もできたが成績が上がらない
「2」についての前回のおさらい。
そもそも生徒の学力が均一でない中で、
正確無比な個別指導をするには技量がいる。
本当に力のある講師に個別指導されたなら、
得るところ大である。
間違いをアウトプットする生徒の思考回路を、
組み替えて、
正解が出せる回路に変えてしまうからだ。
これはどういうことか?
よくある親御さんたちの不満のひとつに、
「大学生のアルバイト講師の指導が頼りなくて…」
というものがある。
個別指導の塾は今となってはたくさんあるが、
宮崎市に関して言えば、
初めて個別指導を開始した塾はどこか?
それをご存知だろうか?
その答えは「北斗塾」である。
北斗塾は平成5年3月に創立されたが、
平成7年から「個別指導」の塾になった。
このときに「個別指導」を標榜する塾はなかった。
今はたくさんあるが。
「問題解決」とは何か?
それを実現するには、
生徒が「質問があります」と言ってきた問題は、
①「具体例」
でありそれを講師の力量で、
②「抽象化」
する作業が必要とされる。
「抽象化」とは簡単にいうと、
「本質」の提示である。
その問題を作成した出題者の意図の明示である。
これを「明確化」といい、
講師の力量により生徒に見せてあげるものだ。
これが大学生のアルバイト講師だと、
上手にできないということ。
教えることに関して経験不足だからだ。
以前から言っているが、
「医学部生が講師をしています」
と宣伝する学習塾があるが、
医学部生は塾講師としては「新人」なので、
「本質」を突いた指導はほぼできない。
できるのは、
自分ならその問題をどう解くかの実演。
「それを理解できる??」
というスタイルの指導になる。
これで理解できる生徒も当然いるが、
基礎学力のない生徒が相手だと厳しい。
生徒の学力に応じて「変化」した教え方を、
瞬時に(頭の中の引き出しから)取り出して、
次々と披露しなければいけないからだ。
これは修練を積んだ塾講師にしかできない。
「問題解決」とは、
①生徒が持ってきた「具体例」を、
②講師の力量で「抽象化」して、
(本質の明確化)
③それを再度「具体化」することで、
生徒の頭の中の思考回路を、
「具体例」→「抽象化」→「具体化」
の回路に組みなおして、
「あ、わかった!」
と納得させることなのである。
この「問題解決」のプロセスを、
「知らない・わからない・実践できない」
そんな講師が質問対応をしたところで、
上手くいかないのは当然。
(続く)