塾長の考え(九大受験)11
〈北斗式〉自立型個別指導は、
従属事象の負の部分を消していく指導。
小学1年生の学習から中学3年生の学習、
これは義務教育のカリキュラムであり、
精密にその学習内容が決まっている。
さらに前学年の影響を今学年は受ける、
そういうカリキュラムである。
【従属事象】とは?
2つの事象について、
一方の出来の良し悪しが、
次におこる出来の良し悪しに、
影響を与えるときに、
その関係性を従属であるという。
そしてこれを従属事象と呼ぶ。
例で言うと、
学校で習う小学4年生の算数が、
100%理解できた。
これならば、
小学5年生の算数を習うときに、
100%理解できる。
また、
小学6年生の算数においても、
100%理解できる。
「100%」=「1」
「90%」=「0.9」
とすると、
小4×5×小6
=1×1×1
=1 →(100点)
学校の算数であればテストで満点。
小4の理解度が90%であれば、
小5が100%になることはない。
よくて…80%程度か?
そうなると、
小6の内容も当然ながら難しい、
理解率は60%くらいか?
とにかく理解度は下がる一方。
小4×5×小6
=0.9 × 0.8 × 0.6
=0.432
つまり、
算数が融合問題であれば、
43.2%の正答率。
融合問題ではなくて、
それぞれの学年の内容が独立して、
問題として出されたテストなら、
小4の内容が30点、
小5の内容が30点、
小6の内容が40点の場合、
小4は、30 × 0.9=27点
小5は、30 × 0.8=24点
小6は、40 × 0.6=24点
上記のような感じになり、
合計点数は、75点となる。
これが高校数学で言うところの、
「期待値」というものである。
以上は特別単純に考えたケースだが、
北斗塾では基本となる考え方である。
75点という数字を見て、
「うちの子はまあまあだな」
と思うのか、
「これはマズい!」
と思うのかは、
ハッキリ言って親御さんしだい。
小学校のテストレベルは、
受験の基準で言えば「3」。
中学受験の問題のレベルは、
学校にもよるが、
①レベル3~レベル5か、
②レベル4~レベル6か、
③レベル5~レベル7か、
④レベル6~レベル8。
これを受験教科である4教科、
すなわち、
「国語」「算数」「社会」「理科」
のすべてで学力を計測して、
合否を決めるのが中学受験。
「学校のテストならほぼ満点!」
という生徒であっても、
①であれば45~55点
②であれば35~45点
③であれば25~35点
④であれば15~25点
甘く見積もってこんな感じだ。
つまり、
前学年の学習内容が、
今学年の内容に従属しているので、
1学年でも完成度が悪いと、
その先は延々と悪影響を及ぼす。
小学生時代の学習が甘かった生徒は、
大学受験において、
「すでに改心している!」
という精神状態であっても、
全国模試レベルになると、
まるで歯が立たないのが現実だ。
(続く)