塾長の考え(自立型個別指導)2
「自立型個別指導方法」とは、
北斗塾で採用されている指導法である。
そういうわけで、
全国的にも「自立型個別指導」という、
私の造語にも関わらず使用している、
そんな塾がいくつかある。
この名前を使うのは構わないが、
やはり北斗塾とは、
「中身」が違うと思われる。
それぞれの塾長さんが良いと思って、
その指導方法に取り組んでいるので、
特段私が批判する必要もない。
それぞれの塾長が信じるやり方で、
生徒を指導すればいい。
北斗塾がやる自立型個別指導は、
やればやるほど生徒の「自立心」が、
徐々にではあるが育まれる仕組みだ。
その真髄を知らない指導者がやれば、
単なる自習になってしまうので要注意。
単なる自習では塾が指導する場所でなく、
単なる自習室になってしまう。
私がこのやり方を始めだしたころ、
すぐに近所の塾が真似をし始めた。
3年後にその塾はなくなった。
ただの自習塾になってしまったからだ。
学習塾で成果が上がるのは個別指導。
個別指導ならどこの塾でもいいだろう、
そういうことでは決してない。
例えば、
講師1人に対して生徒2人の指導は、
私から言わせると依存型個別指導。
残念ながらこれで成績が上がることは、
なくはない、かなり難しい。
このやり方では学生講師が主役なので、
どうしても至近距離(隣!)にいる、
学生講師の後輩にあたる塾生が、
主体性をもって学習するのは難しいし、
心理的にも受け身にならざるを得ない。
そうならない生徒がいるとしたら、
その生徒は部活動でも目上の先輩に、
気後れすることなくモノを言える生徒。
よって、
ほとんどの生徒はそうではないので、
依存型個別指導の塾の生徒は、
主体性を発揮したり、
自ら思考するチャンスを奪われがち。
今の時代はもうAI(人工知能)が、
身のまわりに浸透し始めている状態だ。
このような中で今後生きていき、
大人社会で活躍する人間になるためには、
基本的な能力として、
「思考力」と「判断力」が必要となる。
自ら主体的に思考する力がないと、
正解のほとんどをAIに求めることになる。
AIが常に正解を出せているかというと、
現時点ではそんなことはない。
AIに依存して間違った情報を信じたとき、
その責任はAIではなく、
それを使用した人間が追求される。
アグレッシブに動いて、
結果を出そうとすれば「思考力」がいる。
情報の大洪水に巻き込まれずに、
しかし情報は活用しなければいけない、
そのようなときは「判断力」がいる。
この2つの能力を伸ばせる指導が、
自立型個別指導である。
依存型個別指導の場合は、
講師がそばにいるため、
「質問がしやすい!」
ということがメリットであるかのように、
各塾は宣伝するが事実は逆。
それこそがデメリットなのである。
「思考力」も「判断力」も、
そばに自分よりも上位概念の存在がいたら、
伸ばすチャンスが失われるのだ。
(続く)