塾長の考え(ショート 601)
英作文の問題。
問題:「明日から新学期が始まる」
これを英訳せよ。
こんな普通の日常会話の表現。
別に難しくない…はず。
ちなみに入試問題でも何でもない。
レベル2程度の問題である。
(国公立大学の)
医学部医学科受験合格は最低レベル6。
「できてあたりまえでしょ!」
ほとんどの親御さんならば、
そのように思うかもしれない。
ましてやわが子が高校3年生ならば。
「明日から新学期が始まる」
たったこれだけの日本語を、
英語に直すことができないはずがない。
そんなことがあるはずがない。
そう思い込んでいる…。
ところが実際はこの日本語を、
正確に英語に直すことができない、
それが一般的な高校生である。
わが子で確かめてみるとよい。
とんでもない解答を言うかもしれない。
ちなみに正解は…、
The new semester begins tomorrow.
で、高校生が戸惑うパターンを紹介する。
1つ目は、
「semester」が学期という意味だけど、
「term」という単語もあったのでは…。
どっちでもいいのかな~。
2つ目は、
「begin」じゃなくて「start」でもいいはず。
そういう誤った知識を生徒が持っている場合。
「英作文の添削をしてください」
そう言って学校や塾の講師に質問をしても、
「『start』でも『begin』でも同じだよ!」
というように間違った指導をする講師もいる。
塾にいる地元の大学生講師の場合は、
特に要注意だ。
そこの教室の教室長や、
そこの塾の塾長がもしも英語指導をしていて、
上記のようなことを平気で言っていたら、
指導された生徒が「医学部医学科」には、
当然だが受かるはずがない。
もしも過去に合格している生徒が、
本当にいたとしても、
それはその生徒が勝手に合格していっただけ。
塾での指導の結果ではないことは明白。
医学部医学科受験で出てくる英作文において、
大学の教授クラスの先生たちが、
こういった小さいところを見逃すことはない。
3つ目は、
「tomorrow」と書くところを、
「from tomorrow」と書いてしまうこと。
日本語では「明日から」と表記されているので、
「from:~から」と「tomorrow:明日」
の2つの英単語を並べて書いてしまうのだ。
この誤りについて明確にわかりやすく、
間違いの理由を説明できる講師なのか?
そして、
何よりも大事なことは、
生徒が今後同じ間違いをしないように、
有効な「対策」を瞬時に提案できるか?
そしてその指示通りに、
生徒が学習しているかどうかをチェックする、
そんな仕組みが出来上がっていて、
実際にそのおかげで失点率が減っているのか?
1度確認してみた方が良い。
今回は単純な英語の作文で説明した。
医学部医学科受験の指導は甘くない。
安易に、
「医学部医学科受験なら当●●へ」
と豪語できるものではない。
(続く)