塾講師のやる気の源とは?(その16)(終)
Cくんは素直である。
成績が上がっていく生徒の特徴。
それは勤勉で素直、
そういう性格の生徒だ。
彼は現在とうとう2つ合格した。
合格したと言っても大学ではない。
中学生の学力検査である。
英語と数学の2教科を合格した。
どうやらこの2つは域に達した感がある。
が、しかし受験する大学は九大なので、
これから「探り」を入れていく。
この「探り」こそが、
某予備校の校長と事務局長を驚かせたもの。
それは…、
小学6年生の勉強だ。
…と言ってもレベルはかなり高い。
のちに東大や京大に合格するような生徒が、
小6時代にチャレンジしては解けなくて、
それでも泣きながらでも克服していった、
中学受験用の問題である。
「え、うちの子は大学受験生なのに?」
そう思われる方がたくさんいるのは、
経験上十分わかっているが、
私は受験のプロ講師だ。
中学受験、高校受験、大学受験、
それぞれの特性はわかっている。
ここのブログで披露するのは、
熱心に読んでいる塾関係者が、
数名ほどいるのがわかっているので、
少しばかり躊躇するところだが…。
どうせ真似はできるわけはないので、
企業秘密ではあるが披露する。
高校生または浪人生が、
1.県立高校入試問題において
A.英数国が9割以上取れないなら
九大、阪大、京大、東大には、
合格は間違いなくできない。
2.中学受験用問題において
B.国語・算数の学力が、
有名私立中合格レベルでなければ、
九大、阪大、京大、東大には、
合格はほぼできない。
これには実は明確な理由があるが、
そこはさすがに割愛する。
この2点に気づいている関係者は、
宮崎にはほとんどいないはずである。
予備校生や高校生に、
中学生の問題や小学生の問題を指導する、
しかも入念に。
そんな話は聞いたことがないし、
真剣に取り組むはずがないし、
そもそも「根拠」がわからないはずだから。
Cくんが取り組んでいる九大の過去問。
現在これは一週間に1回(1日)限定で、
取り組むことを許可しているが、
このときの答案を精査するとよくわかる。
何が抜けていて何が不十分かがわかる。
ところがCくんは、
高3の5月に入塾してきたということで、
比較的というか…、
結構高い割合で高校の学習内容は、
わかっている。
それでも答案を見ると、
大問の(2)以降が間違っている。
理由は簡単。
(1)は高校の基礎知識のみで解ける、
そのレベルで設定されているからだ。
急所は(2)なのだが、
これは高校受験程度の学力と知識、
それが完全マスターされていないと、
途中で必ずひっかかるように、
問題設定されている。
そして(3)は、
中学受験時にマスターしておくべき、
知識と技術があればこそ、
解法がひらめくような問題が、
用意されている。
つまり大学(出題者)側は、
大問ごとに3段階選抜できるように、
問題を設定しているのである。
(続く)