東洋医学で考える新型コロナ環境下での生活
ウィルス変異、ワクチン副反応。ストレスによる症状の方が急増
ワクチン接種の遅れや副反応、ウィルスの変異に対するワクチン効果の有無。一年半以上経っても、報道されることは不安なことばかり。
いつになったらワクチンが打てるのか。ワクチンを打っても大丈夫なのか?変異したウィルスにワクチンは効かないの?重症になるの?感染しやすいの?いつになったら新型コロナによる規制が無くなるの?
蔓延防止法が施行されたあたりから、それまで我慢していた心身の不安な状態に耐えきれず、新規でご来院される方が急に増えています。
ストレスは三千年前から心身の症状の原因と考えられていた!
東洋医学の基本的な考えは、感情の起伏=ストレスが体の症状の原因であるということ。
陰陽という身体の循環の本になる力は、怒る・喜ぶ・思い煩う・悲しむ・怖がるといった人の感情が激しく揺さぶられる時に陰陽の気の流れが滞ることで、身体の様々な症状が出る。また暑さ寒さやウィルスや事故による身体の影響が陰陽の気の流れを阻害して、症状が出る、悪化すると考えられています。
だから健康を保つためには、ご飯・味噌汁・穀類、豆類を中心として季節の旬の物を食べて身体の陰陽の巡り=身体の気血の循環を正しくする。季節の変化に合わせた生活・適度な運動をする。それで体調が崩れたら漢方薬で陰陽の巡りを正しくしたり、あんまや指圧・マッサージで動かす。鍼やお灸で陰陽の気の過不足を整えて、身体の循環を整えて、自分の身体の状態を正しくすることで、健康な状態を回復=症状のない状態を作るというわけです。
「いろいろな病院に行ったり治療を受けたり、薬を試してきたけど治らなかった」という方が東洋医学で改善をみるというのは、こういう理論に基づく臨床を現代に至るまで続けてきたからなんですね。
まずは正しい身体の状態=自己免疫力を回復すること
テレビや新聞の新型コロナウィルス・ワクチン関連の報道が毎日の生活に溢れて、「気持ちが重くて暗くなる」「ちょっと体調が悪いと感染・発症したのではと不安になる」「いつまでこんな生活が続くのかと思うと生きるのが嫌になる」という声をよくお聞きします。
なるべくテレビを見ないようにはしているけど、どうしても見たいと思った番組を楽しんでいたら、ニューステロップが流れてせっかくの楽しい気分が暗くなった等、中々この環境からは脱出できないようですね。では、どうしたらこのような環境下で健康を保てるのでしょう。
まずは“ウィルスの変異は当たり前”を理解しよう。
次々とコロナウィルスの変異が伝えられます。その度に不安が強まりますが、インフルエンザをはじめ全てのウィルスは常に変異する性質を持っています。ウィルスは自分だけでは存在できないもので、常に他の生き物の中に入り込むことで生きることができます。
なるべく長く生存するためには、より長い寿命の生き物の中で“共生・共存する”のがウィルスの変異の目的です。ですから変異して感染しやすくなって、生物の中でも寿命が長くて沢山存在する人間に感染できるように変異する。より多くの人に感染・侵入して、その人の中で駆逐されないように、目立たなく存在するようになるのです。
体調が悪い時には、暴れ出して症状を発症させますが、宿り主の生命まで奪っては自分も滅びますから、そこまで攻撃的なウィルスになることは少ないと言われます。
ウィルスは無くならないもの
新しいウィルスが発生した時、手洗い・消毒・うがいといった除菌を主とする防衛対策がまずは重要になります。現在は飲食店への営業規制対策が続いていますが、お店の方は一生懸命に対策されています。実際の感染の中心は家庭内となっていて、家にいる時の除菌・感染対策の見直しは重要です。
でも、過去の歴史からウィルスが無くなることはまずあり得ません。なぜなら先に書いたようにウィルスは変異して、人の体内に潜伏して存在するものだからです。普段は人に影響を与えないものとして共存しているので、そのままにされて、体調が悪化したら暴れて症状を出す。時には生命を奪う原因となるウィルスでも、普通の健康状態では全く影響のないウィルスや細菌は沢山あります。私たちは、こういうウィルスたちに対して、自分の身体の免疫機能で対抗して健康に生きていれるのです。
免疫機能の回復こそ最大のワクチン。
さてこの一年半以上、ワクチンも何もない期間。ウィルス感染対応ということを誰も経験していない日本は、世界的にみても最も感染率・重症化率・死亡率、実数の低い国のグループでした。今、ワクチン接種の進んでいる諸外国と比較しても日本はとても少ない。これは何故でしょう?
とても衛生的な日本人の文化と免疫力
日本人は靴を脱いで家に入る、他国にはない文化を持つ衛生観念の強い国民性と言えます。また真面目で誠実であることを良しとするお国柄で、いざという時には団結して協力し合う力を持っていますので、マスク・手洗い・消毒・うがい等の除菌対策も国民の隅々まで伝わることが早かったという事が考えられます。それでも正直、あまりに低い感染・影響です。
感染症学者の方やお医者様でテレビに出る方もファクターXなどと言って、日本民族の長い歴史の中で獲得した免疫や抗ウィルス細菌の体内存在を消極的に発言される事もありますが、誰も解明してくれません。
しかしこの一年半の日本国内・国民の感染状況の実数データから言えることは、日本国内にいる日本人に関しては、正しい除菌対策・生活習慣を守って健康を保つならば、自己免疫力によってこれまでの新型コロナウィルスに対しては、発症することのない人がほとんどであったということも言えるのです。
ウィルスの変異にも正しく恐れる
先に書いたようにウィルスはどんどん変異して感染力を高めます。たとえ海外からの流入がなかったとしても、変異は繰り返されます。海外製のワクチンに関しては、予定通りの入荷不安、副反応による死亡数と共にデルタ型に対する効果への疑念も伝えられていますが、まずはこの一年半から現在の感染状況の実数データを見直して、私たちの身体が持つ抵抗力について冷静に考えてみる事が大切だと思います。
私たちの体内にある免疫機能が正しく働いているなら、たとえ新型コロナウィルスを拾ったとしても、そのウィルスの働きを抑え込んで無力化させることに自信を持つことはできるはずです。もちろんそのリスクをできるだけ下げる努力は必要ですが、目には見えないウィルスをただ恐れるより免疫機能を高める生活をした方が、精神的にはずっと良いと思います。
ストレスによる心身の影響から回復するための東洋医学
今、多くの方が訴える心身の不調。なんだか気分が重くてはれない、身体が重い、あちこちが痛い、眠れないなどの症状。この原因がコロナ禍での生活ストレスによる事が少なくありません。
精神的な不安、思い煩い。リモートワークでのひきこもりがちな生活。不規則な生活リズムというものが心身に与える影響はとても強く、時には思いもかけないほど重篤な状態を引き起こしていたりします。
病院に行ってもあまり改善できないような時には、東洋医学による視点から、心身の状態を見直してみては如何でしょうか。東洋医学の基本は“未病”。症状のない状態を回復するために、陰陽理論に基づいて様々な症状を改善してきた“自らの生命力の回復によって健康を回復する”施術です。
ストレスフルの状態を改善して、心身の健康を取り戻せば、精神もリラックスしてさらに健全な状態を自らの力で回復していきます。
健康こそ最強のワクチンです。一ヶ月に一度だけでも体調をリセットする。溜まった疲労・精神的なストレスを改善することで、健康な状態、正しい免疫力の働気を回復することは、新型コロナ禍のような現代の環境下で、元気に生きる原動力になると思います。