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はり灸の治療を受けてみたいけど、
どこへ行ったらいいのかわからない…。
どんな治療なのか、
やっぱり、痛いかなー? とか、
お灸すると、やけどの痕が残るんだろうなー? とか。
受けてみたいけど、わからないしコワイ気がするから、
やっぱりやめておこう って方は、結構、多いですね。
私のところに来る患者さんのほとんど方が、そう言われます。
実際、大阪以西は、鍼灸治療は盛んですが、東日本側では、あまり知られていないようです。
はり灸治療というのは、三千年ぐらい前から、
中国で生まれ、発展してきた“東洋医学“の一つ。
東洋医学の基本的な考えは、
“自然界の全てのものは、陰と陽の気のバランスの変化によって生まれている”
というものです。
人の体の中には、陰気と陽気という二つの流れがあって、バランスを保っていて、
流れが不足したり、滞ったり、溜まりすぎたり、溢れたりして、
陰陽のバランスをくずした時に
病気になったり、様々な症状がでたりすると考えられました。
陰陽のバランスがとれている時には、人は健康な状態を保っています。
陰気と陽気のバランスと流れを正しくするのが、東洋医学本来の目的です。
“漢方”というのは、食べるもので体の陰陽のバランスを正しくします。
“はり灸”は、体にあるツボ(経穴)に鍼やお灸をして陰陽のバランスを整えます。
全身には、360以上のツボがあって、
そのツボをつなぐ、14の陰気と陽気の流れる道があります。
さらに、その道をつなぐ道や、枝分かれした支線があって、全身を流れています。
この全身を流れる陰気と陽気の流れる道を“経絡”といいます。
この経絡を利用して、鍼灸をするのが“経絡治療”という治療方法。
一般には、細い鍼を使って、鍼を浅く刺して、陰気と陽気の流れを整えます。
東洋医学的なはり治療とも言えます。
これに対し、現代医学的に西洋医学的なアプローチをするのが“刺激治療”“スポーツ鍼灸”
という考え方の治療で、神経や筋肉に対して鍼を刺入して、刺激をあたえることで、治療します。
症状のある筋肉や神経に向かって、刺激がいくように鍼を刺していきます。
経絡治療より、太めの鍼を使用することも多いようです。
経絡を利用した陰気と陽気の調整をする治療は、古くからの伝統鍼灸治療。
江戸時代から昭和初期までには、庶民の治療法として、
内臓に関する病や様々な病症・疾患に対応してきました。
経絡という気の流れるルートは、体表のすぐ近くにあり、
深く刺さなくても、治療ができる、刺激の少ない体にやさいしい治療とも言えます。
お近くの治療院で、はり灸治療を受けたい場合、
お電話で、経絡治療か、スポーツ鍼灸をしているのかを聞いてみるのも
判断の目安になります。
病院で治らないと言われて、はり灸・東洋医学にかけたい、という方には、
私は経絡治療をお奨めしています。
西洋医学で治らないと言われたものに対しては、
東洋医学的な視点・治療の方が、別の可能性があると思うからです。
はり自体は、上手に刺せる先生であれば、痛みはほとんどありません。
経絡治療では、痛みはほとんど感じませんから、安心して受けられます。
当治療院では、より体にやさしい、“接触鍼”による経絡治療を行っています。
これは、古くからある手技で、小さな赤ちゃんや、体力の衰えたご高齢の方にも
安心して受けていただける、“痛みの感じないはり治療”です。
はりは、刺さずに体表にあてるだけ。
体表近くを流れる経絡治療だからこそできる治療であり、
鍼が生まれた三千年前に比べて、生命力・抵抗力の落ちた現代人にあわせた
現代のはり治療ともいえます。
次回は、経絡治療についてさらに詳しくご紹介いたします。