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今野毅

経絡治療であなたの痛みをなくす鍼灸のプロ

今野毅(こんのたけし) / はり師

那智が丘こんのはり灸院 仙台仮庵店(かりいおてん)

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コラム

はり灸治療ってどんな治療? ーはり治療の違い・その2ー

2016年8月26日 公開 / 2020年7月1日更新

テーマ:はり灸治療

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 東洋医学

前回は、現代西洋医学に基づいた“スポーツ鍼灸”と東洋医学に基づく“伝統鍼灸・経絡治療”
についてお書きしました。
今回は、経絡治療について、もう少し詳しくお話しします。

全身にある360以上の経穴(ツボ)。
その経穴をつないで、全身を巡る陰気と陽気が流れるルートを経絡といいます。

全身を巡る、陰気と陽気の流れのバランスが、保たれていれば健康。
精神的なストレスや、肉体的なストレスを受けて、
そのバランスが崩れて、全身の流れのどこかに、不足や滞りができた時に、何か症状が出る。
そういう考え方が、東洋医学の病因の根本。

特に精神的な、感情的な激しい喜怒哀楽や驚き・恐怖、思い悩みなどが過ぎてのストレスや、
食べ物の乱れによるストレス。肉体労働の変化による、ストレスなど。

ストレスが、気の流れに乱れを作り、症状・病因と考える東洋医学の考え方は、
現在のストレス社会の様々な症候群に、より幅広い対応ができる治療方法ともいえます。

さて、経絡治療というのはこの経絡を使って、流れの足りないところを補い・滞りをとることで
全身の陰陽の気の巡りを整えて、生命力をあげ、症状をなくしていく治療です。

生命力というのは、抵抗力・回復力・再生力、免疫力など、様々な表現で言われますが、肉体的に痛みや症状がなく、精神的にも元気で力ある状態。食べて、栄養にして、寝て、働ける。健全な生命活動状態を保つ力です。生命力がしっかりしていれば、体が症状を抑えて出しません。生命力が落ちていれば、経絡の流れの弱いところ、つまり体の弱いところに症状が出てくる、と考えるわけです。

経絡治療では、腰痛や五十肩・肩こり、頭痛や顔面麻痺も、花粉症やアトピー、冷え性や不眠症等、様々な症状が同時に改善していくことがよくあります。
生命力をあげるための全身治療ですので、全身の症状に効果が出ることが期待されるのです。

患者さんの体の状態=陰陽の状態は、脉(みゃく)とお腹に現れていますので、脉診と腹診をして、診断します。
同じような風邪の症状できた患者様でも、人によって体の陰陽の状態は違いますので、お一人ずつ、その状態にあわせた経絡を使って、経穴を選んで、はりをしていきます。

経絡治療で、全身の陰陽のバランスをとる治療を本治法といいます。
仰向けに寝ていただき、膝から足の指までと、肘から手指までにある経穴を使って鍼をします。
この本治法だけで、治療結果のほとんどが決まってしまうほどの全身効果があります。
生命力の強化・改善という意味では、この本治法が最も重要。
腰痛・膝痛・肩こり、花粉症やアトピーのアレルギー等の全ての治療効果の殆どが、これで決まります。

本治法が済んだら、腰や肩まわりの鍼をして、うつ伏せになって頂き、背骨・骨盤・肩甲骨等、
腰・背中・首肩のバランスを改善していきます。
イメージとしては、鍼で骨格の整体をしていく感じ。
骨盤の歪みをとったり、背骨を伸ばしたり、全身の状態を整えていきます。

肉体的・精神的な倦怠感の強い方には、お灸もします。温かくて気持ちいいですよ。

以上で、本治法と標治法が終わります。
脉とお腹を診て、整っていて、患者さんも気持ちが良くなっていれば、治療は終了。
もし、他に何か症状、反応があれば、その反応をとる為に奇経治療をすることもあります。
手と足の経穴にお灸をして、症状・反応をとります。
脉とお腹が整えば、患者さんの症状は改善しています。これで、治療は終わりです。

治療直後は、腰の曲がっていた方でも、しゃんと背筋を伸ばして立つことができるほど回復したりもします。日時がたてば、症状が戻って出てきますが、治療回数が進むにつれて、良い状態が続きます。
症状によって個人差はありますが、症状がでなくなれば、治療はおしまいです。

鍼灸治療というと、“絶対、痛い!”、“こわくて駄目!”など、注射される時のようなイメージで
敬遠される方が多いですね。当院の患者さんのほとんどの方は、ご紹介なのですが、“絶対、痛くないから、大丈夫!”と言われても、来院の決心をするまでは平均3ヶ月ぐらいかかるみたいです。

当院では、接触鍼による経絡治療をしていますので、実際には、鍼先を体表の経穴にあてるだけ。
ブスリと刺しません。痛みのない鍼治療ですので、赤ちゃんも安心して受けられています。

実際に幼稚園のお子さんや、小学生のお子さんでも自分で来院してきます。お灸も地熱灸といって、温かく感じたらすぐ外すお灸ですので、やけどの心配もなく、安心です。
小さなお子さんから、体力の虚弱な方、ご高齢の方でも安心して治療を受けられる、刺激の少ない
やさしい治療方法です。

経絡というのは、体表のすぐ近くを流れていますので、実際に刺さなくても治療ができる訳です。
しかも、現代人は、生まれた時から冷暖房に囲まれ、衣食住全てが化学製品に囲まれた生活。
自然と生命力が弱ってきています。昔にはなかったような症状が、次々におこるのもその表れといえるかもしれません。

鍼が生まれた三千年前、いや100年前や50年前に比べても、現代の人間は、デリケートです。
接触鍼による経絡治療は、そういう現代人に適した治療法ともいえます。
様々なストレスによる、肉体的・精神的な症状に治療実績があるのも、刺激の少ない治療法であることが大きいとおもわれます。
私が、東洋医学の中でも接触鍼による経絡治療を選んだのは、このためです。

はり灸治療でも、全身にある経穴(ツボ)の中にある、経穴の効能に絞った特効穴治療に重きをおく
先生もいらっしゃいます。経穴それ自体も、様々な特化した性格をもっていて、その症状に対応した経穴を用いることで治療効果が期待できます。素晴らしい治療実績もありますので、良い評判の先生がおられる場合には、お試しになって良いと思います。鍼灸治療は、効果ありますから。

はり灸治療・経絡治療は、様々な流儀・手法があって、一概にこれが正しいとは、言い難いです。
でも良い評判の先生方の治療実績には、本当に様々な臨床実績が、数多くあります。
西洋医学の診断・治療で改善できなかった場合にも、東洋医学的な診断・治療によって回復・改善した事例は、数多くあります。長い臨床実績を積み重ねてきて存在しているのが東洋医学・はり灸です。

もし、改善しないで悩んでおられる症状がある場合には、一度評判の良い鍼級師の先生に相談してみることをおすすめします。

この記事を書いたプロ

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今野毅(那智が丘こんのはり灸院 仙台仮庵店(かりいおてん))

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