新築注文住宅の打ち合わせに疲れた時、家づくりで試したい3つの事
住宅購入時期はいつがいいか?
ライフイベントとも言える結婚や子供の誕生といったタイミングは、住宅購入を真剣に考え始めるきっかけにもなります。
但し、最適な購入時期はいつがいいかとなると、果たしてそのタイミングはいつがベストでしょうか?
例えば周囲に住宅購入を済ませた同僚友人が増えてくると
「自分は何歳までにマイホームを持つべきかな?」
「自己資金をもっと準備してからの方が安心?」
「住宅ローン返済考えれば早い方がいい?」
「せめて子供が入学する時期までには」
「今年転勤が無かったらそのタイミングで」
日々の暮らしの中でマイホームを持つ時期を考える機会も増えてくるのでは?
それでは住宅購入時期が果たしていつがいいのかを合理的に判断するには、何から整理すれば良いのでしょうか。
仮に早い方がいいとしても慌てて住宅購入し後々後悔するのは避けたいですし、慎重すぎて時期を逸してしまえば開始時期が何歳でも同じ資金内容とはいかないでしょう。
勿論自己資金の準備も含めて・・・
最適な購入時期を予め目論めれば、自己資金の準備や、土地を探すエリアの目星を付けておく等、そのタイミングが訪れた時、慌てず住宅購入に向け腰を上げる心構えが出来るのではないでしょうか。
そこで今回は、多くの方が迷うであろう住宅購入時期はいつがいいか?ベストなタイミングの見つけ方について考えてみましょう。
・住宅購入時期は何歳まで実行が最適?
住宅購入時期はいつがいいかを考える時に、自分自身の年齢を絡めたタイミングは一番秤に掛けやすい尺度かもしれません。
「皆んな何歳くらいで家を買っているんだろう?」
といった具合にです。
それでは住宅購入時期として望ましい年齢はあるのでしょうか?
あるのであれば、それは何歳までがベストなのでしょうか?
この様なテーマで住宅購入のタイミングを考える場合、真っ先に整理しておくべきは住宅ローンとの関連です。
それは次の様な理由からです。
多くの方は住宅購入資金として住宅ローンの利用を伴う事でしょう。
住宅ローンの検討といえば「借入れ金額」「毎月の返済額」「金融機関毎の貸出金利」
といった要素を皆さん思い浮かべるのではないでしょうか?
そこで案外見落とされがちなのが「返済期間」です。
一般的に返済期間は最長35年までと条件付けされた住宅ローンが主流な中、昨今は40年返済、50年返済といった住宅ローン商品も登場しいるものの本来返済期間の設定は任意です。
それでは、最長返済期間は様々選べるとしても、実際には何年の返済期間設定が望ましいのでしょうか?
実は、この答えと住宅購入時期を何歳までに終えるべきかの答えがリンクしてくるです。
現状、住宅ローンの相談や手続きは、住宅購入の検討先である不動産会社や住宅会社にお任せという方が多いのではないでしょうか。
この場合、試算上設定される返済期間は、圧倒的に多くのケースで最長返済期間が採用されます。
理由は単純。
返済期間を長期設定にした方が、住宅販売する側としては同じ返済額なら予算額は拡大し、同じ借入額なら返済負担額を軽くみせる効果があり、営業的には有利と考える売り手の事情があるからです。
しかしながら、何歳までに払い終えるかを考慮する事なく返済期間を設定してしまえば、住宅購入時期が何歳かによっては完済年齢が定年退職後に及んでしまう事態が起こり得ます。
一般的な35年返済を例にとれば、65歳が定年退職年齢とした場合、住宅購入時期が30歳を超えればそのタイミングが1歳遅れる毎に、老後期へ住宅ローン返済が長く持ち越されるということ。
果たして生活資金を、年金、退職金、貯蓄の切り崩しに頼る老後生活に、住宅ローンを持ち越す合理性はあるでしょうか?
寧ろ、定年退職までに支払い完了可能な返済期間の設定がセカンドライフの負荷を軽減してくれるはずです。
反対に30歳を迎える前に住宅購入を開始するならば、35年超の返済期間を可能とする住宅ローンをチョイスし、毎月の返済額を低減させるという選択肢も考えられるでしょう。
こうした要件を踏まえると、住宅購入時期は何歳までが最適か?の一つの答えとして、タイミングは早い方が住宅ローンの借入れ計画は立てやすいという見方は成り立つでしょう。
別な言い方をすれば一概に「何歳まで」というよりは、住宅購入時期の年齢にマッチした資金計画を立て、そのタイミングに合致した結果から判断を導く事が、このテーマの答えと言えるのではないでしょうか。
・住宅購入の自己資金をしっかり貯めてから?
住宅購入時期はいつがいいかを考えるにあたって、前項の様に資金との兼ね合いは多くの場合重要な要素となります。
その点で住宅ローン同様に購入時期を左右する資金面のテーマとして、自己資金の準備を挙げる方もいるのではないでしょうか。
住宅購入を決断し土地、建物の契約に至れば、取引成立の証として契約時金の準備は不可欠です。
つまり通常の不動産取引で、全くの自己資金なしという訳にはいかないという事になります。
住宅購入の検討時点で、取引成立する額の自己資金準備を満たしているか?
まずはここが時期を判断するタイミングの入口です。
一方で契約締結を満たす自己資金準備は備わっているものの、更に自己資金準備額を増やす事で住宅購入計画にゆとりを持たせる事を目標に、貯蓄計画を立てながら住宅購入時期はいつがいいかを見定めようという考えの方もいるはずです。
前者の場合、その金額自体は売主買主両者の取引条件として決まるものなので、一概にいくらというものではありません。
但し、一般的取引傾向では数十万から百万単位の契約時金は考えておかねばならず、それに見合った自己資金準備が整ったタイミングが、住宅購入に取り組み可能な時期の目安ともいえるでしょう。
問題は後者の場合です。
前述した住宅購入の為の自己資金準備は整えたものの、更に準備額増額した分で住宅ローン借入額を低減出来れば、ゆとりある返済計画が見込めるという思惑や、既に蓄えられている資産を住宅購入資金に充てず手元資金として残す安心感を優先しようという動機が背景です。
こうした自己資金準備目標値は人により様々なので、一概に住宅購入時期と資金準備をいつにするかの時期の議論には結びつかない様にも思えます。
しかしながら、目標額がいくらであろうとも、自己資金準備に要した時間と、それによって得た効果を対比した時に、注意すべきポイントが潜んでいるのです。
住宅購入時期の考察ポイントとして何歳までの実施が望ましいかを考える際、住宅ローン返済期間と住宅購入開始年齢の関係が密接である事は先に述べた通りですが、自己資金準備時期に関する考察もこれに付随して整理する事で意外な事実がみえてきます。
具体例を挙げて説明しましょう。
例えば住宅購入時の自己資金に充当する目的で、毎月5万円を積立て
、これを5年間継続したとします。
これで5年後の自己資金は現在と比較して300万円増額する事になりますね。
本来ならばこれで目論見通り、自己資金増額分の借入額を減らすなり、貯蓄を手元に温存するなり、一件落着といきたいところですが、そう上手くいかない可能性があるのです。
何故か?
見落とされがちな二つのポイントが原因です。
時間の経過
仮に積立て開始時期の年齢が30歳であったとすれば、積立て完了時年齢は35歳という事。
前項でも確認した通り、住宅購入を何歳で開始しようとも、住宅ローンの完済年齢は定年退職年齢に合わせなければ課題を先送りする結果となります。
であるならば、このケースでの返済期間は自己資金積立期間を挟む事で5年短縮すべきという結論になります。
実はこの要件を加味すると思いがけない結果が出てくるのです。
前に例示した30歳時住宅購入と5年間積立後300万円の自己資金増額の両者をシミュレーションして解説します。
<30歳開始>
借入額4000万円/返済期間35年⇨毎月返済額 11万2914円
<35歳まで5年、自己資金300万円積立後開始>
借入額3700万円/返済期間30年⇨毎月返済額 11万9006円
(両者金利1%で試算)
お分りいただけましたか?
5年間の時間を費やし、本来なら自己資金増額による借入減で返済負担が軽減されるべき期待に反し、逆に毎月6千円程度も負担が増えてしまっています。
これでは住宅購入時期を遅らせた目的が本末転倒です。
しかもそれだけではありません。
積立期間の家賃負担
仮に5年間自己資金増額を目指し準備期間を設けたという事は、もし賃貸住宅が居所であれば、住宅購入までの5年間は積立てとは別に家賃負担が発生します。
仮に毎月の家賃負担が7万円であった場合に、5年間の家賃総額は単純計算で420万円にもなります。
30歳で即座に住宅購入していたとするならば、当然この費用負担はありません。
この差額も当然見落としてはいけませんね。
いかがでしょうか。
自己資金準備と住宅購入時期はいつがいいかの選定は非常に奥深い考察テーマなのです。
感覚的なものに左右されず、しっかりと試算に基づきベストなタイミングを見極めたいですね。
・家族の事情はどうする?
冒頭にも触れた通り住宅購入を最初に考えるきっかけは、自分自身も含む家族環境という方は多いのではないでしょうか。
「再来年の小学校入学迄には子供部屋が必要だな」
「子供があんよを始めて、部屋が狭くなってきた」
「後2年で社宅を出なきゃならない」
「今回の転勤で地元に戻ればしばらく転勤は無いぞ」
こうした家族の事情は住宅購入への意識を前向きに働きかけるでしょう。
そもそも住宅購入の根本的な動機は家族の暮らし方にあるのですから当然といえば当然です。
であるならば、素直に家族環境の機が熟したタイミングに合わせて住宅購入を進めれば良い様にも思えます。
確かにその通りではあるのですが、より良い状態でマイホームでの暮らしを始められるのならば、更に「いつ」を模索してみても良いのではないでしょうか。
そこで時期の検討で予め注意しておきたいのが「切羽詰まり」と「無為な時間経過」です。
先にも例示した様な家族のライフイベントに対応した購入時期の選定はどうしても「突然の時期来訪」の可能性は勿論、予定したイベントが何歳頃かにあわせると「まだ2年は時間がある」と言った様に、そのタイミングまでの期間を無為に消化してしまう事が起こりがちです。
結果として切羽詰まった慌ただしい環境の中での家づくりや、前項でも例示した様な経済的マイナスが生じてしまう事が懸念されるでしょう。
予め予測可能な範囲で家族のライフイベントを想定し実施時期はいつがいいかを模索しておくのがベストではないでしょうか。
・タイミングは早い方がいいの?
住宅購入時期はいつがいいかについて、いくつかの視点で整理を試みてきました。
ここまでの議論から答えを導くと、総じてそのタイミングは早い方がいいようにも思えるはずです。
あくまでも一般論として経済的な側面から見た場合、今回は詳しく触れておりませんが就業状態や所得面が住宅ローン借入れ条件を満たし、且つ自己資金が備わっているのであれば、客観的に住宅購入時期は早い方がいい傾向にあるのは事実です。
誰もが持ち合わせている人生のタイムテーブルには普遍的部分があります。
これを如何にして有効活用するかがライフプランニングの極意であるとすれば、時期の選定は重要なテーマとなるべきでしょう。
しかしながら、なんといっても住宅購入に失敗は許されないのは皆さん承知の通りです。
早い方がいいからと、準備不足の状態で慌てて事を進めても良い結果をもたらしません。
何歳で始めようとも、どのタイミングで始めようとも、周到な準備の上に計画を進めるべきなのは当然です。
そこで住宅購入時期をいつにするかを次の様に整理してみては如何でしょうか?
まずはマイホームの必要性を感じた時が起点です。
マイホームでの暮らしに対するニーズが宿らない状態ではこの議論は成り立ちませんから。
そして次の段階ですが、いきなり住宅購入を決心するのでは無く、仮の案を立ててみるのです。
手始めはお金の整理からが良いでしょう。
- 自己資金としていくらくらいの準備が可能か?
- 住宅ローンの返済額はどのくらい可能か?
- 現年齢であれば何年での返済期間が妥当か?
- その返済額と返済期間の借入可能額はいくらか?
これで仮の予算が見えてきました。
その予算案と理想とするマイホームの購入額を照らし合わせれば、アバウトながらも住宅購入に向けた現状が把握出来るでしょう。
その上で状態が整っているのであれば、具体的検討作業に動くタイミングも図りやすくなるはずです。
また、家族や経済的環境が整うまで待つのであれば、先程取り上げたような手順で、「何歳くらいには資金はこの様になるであろう」という目論見を立てておけば、具体的計画実施時期がいつがいいかも予め心の準備が出来るはずです。
住宅購入の時期はいつがいいかについて考えてまいりましたが、いつであろうと何歳であろうと感覚だけでの判断は避けた方が宜しい事は間違いなさそうです。
大切なのは計画性!
思い立ったその時に、まずはセルフチェックから始めてみると、あなたにとってベストなタイミングが発見出来るのではないでしょうか。
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