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新聞を読み解く【Part14】「賃貸の契約明確化」

村上則夫

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テーマ:不動産

本日は「新聞を読み解く」3月7日の日経新聞に掲載された記事を、皆様と一緒に読み解いていきたいと思います。
「賃貸の契約ルール、明確に。敷金返還や修繕巡り、規定」ということで、これは民法が120年ぶりに大改正されまして、債権法、相続法が改正されたわけですけれども、今回はその債権法の中の、私は不動産業者でございますので、その中でも「賃貸」というところのルールが変更になるということでございます。
大きく言うと、今までの改正民法の中では、敷金という項目が明確ではなかった、保証金、預かり金と、色々な名目の費用があったわけですが、これは「敷金」という定めが明確にできてしまったので、それ以外の補償金、預かり金というものは、全て「敷金」という括りになっております。その敷金、預かり金は、入居さんが退去する際に家賃の滞納がなければ、原則的には返さなくてはならないお金になってまいりました。ですから、今回の債権法の改正は、今まで民法に明確化されてなかったガイドラインを、そういったものの国交省のガイドラインを、すべて民法として法制化されたというところが、大きな改正点ということになっております。
そして原状回復義務です、原状回復の義務に関しても、どこが使用できなくて、それが何日続くとそれは家賃を減額しなくてないという定めもできました。修繕も入居者さんが住まいをしていて、水漏れがひどくて、部屋に住めないと、そのことを大家さんにお願いしたのですが、なかなか大家さんもそれを実行してくれないと、そういった場合は、緊急の場合を要する場合ですので、入居者さんが自ら修繕をして後で修理代を大家さんに請求することができるということも明確になっております。
その他に保証人の制度です、この保証人も今までは、入居する際には賃貸契約書の中に必ず連帯保証人さんという方がいたのですが、その連帯保証人さんは今まで無限責任だったのです、その保証額を極度額という上限を、いくらまでだったら、連帯保証人さんは保証しますよという金額を明確に定めなさいと、決めないと連帯保証人さんをつけても意味がないということになりました。これはあくまでも今年の4月1日からの新規の契約ということに該当してまいりますので、これからアパート、借家を借りて、入居する際には是非、入居者さん、オーナーさん、両者ともご注意していただいて、連帯保証人になる方はその極度額の定めをされているかどうかということを確認して、契約を結ばれて頂ければと思います。

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村上則夫
専門家

村上則夫(住宅・建物/不動産・土地)

有限会社 村建地所

終活カウンセラー上級インストラクター、家族信託コーディネーター、空き家管理士などの資格をもとに、分かりやすい情報発信につとめ、皆様の大切な財産を生かす終活を提案します。

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