終活相談Q＆A「母が相続に必要な公的書類を集め始めましたが、早くない？」

本日も以前に終活セミナーでご質問をいただいた内容をご紹介したと思います。
49歳の女性の方からのご相談でございます、「母が相続に必要な公的書類を集め始めましたが早くないか？」そうですね、たぶんこの女性の方から年齢を推察すると70過ぎの母さんかなと思われますが、相続税に必要な書類と言われると、どういったものを集めているのかなと思われますが、例えば預金通帳であったり、保険証券であったり、もし遺言書を作成していらっしゃれば、遺言書であったりですね。あとはそういったものを取るのに必要な通帳の印鑑を集められていると思われますが、通帳と通帳の印鑑がありますと、泥棒等に入られた場合に、それが全部一緒になってしまうと盗まれれば、それだけでお金が全部引き出されてしまうということになるので、そういった大切なものを同じ場所に置かない、あとは金庫の中にしまっておいていただくと、そういったものを準備しておくのはいいと思われるのですが、あんまり早く、それも同じところにわかりやすいところに置く、ということはしない方が良いと思われます。通帳と印鑑、お母様が不幸にも亡くなられた場合は、お母さんの印鑑ではもう下ろせなくなりますので、通帳の口座番号と、どこの銀行の口座なのか、というものをお子様にお知らせいただいておけば、通帳がなくても、その銀行の方に問い合わせすることは可能ですので、そういった手段を取られていればと思います。
あともし亡くなられた場合、相続には戸籍が必要になってきます。その戸籍はその亡くなられた方がだいたい12歳ぐらいからの戸籍を全部亡くなるまでの戸籍を揃えなくてはならないので、亡くなった時の戸籍謄本、その前の改製原戸籍、その前の除籍謄本が必要になってきます。生まれてから亡くなられるまで、ずっと同じ本籍地にいらっしゃればいいのですが、お仕事の関係とかで、本籍も移されているということになると、遠くに本籍がある場合もございます。戸籍に関しては相続の際に有効期限というのはございませんので、それは早く取っておいてもいいのかなと思われます。戸籍以外に、遺産分割協議で相続をなされる場合には、その相続人の住民票、戸籍謄本、印鑑証明書の書類も必要になってきます。これらに関しても有効期限はないのですが、あまり早く取っておくと、その間に住所を移転した、印鑑を変えたということになると、取っておいたものが使えなくなりますので、あまり早く取らなくてもいいのかなと思います。ただ戸籍だけは早く取っておいてもこれは構わないと、これはなぜかというと、戸籍というのはその方の歴史であります。その歴史は変わることはありませんので、戸籍に関してはなるべく遠くにあるような戸籍は早めに取得しておくということが望ましいと思います。
相続開始されてから、子供さんが以前の本籍地に請求するとなると、時間がかかるということもございますので、本籍を転々となさっている方におかれては、なるべく早く戸籍を取得しておかれることが望ましいと思います。