脳梗塞で、”うつ”？！

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働き盛りを襲う脳梗塞（内山真一郎）という本を読みました。その３

・言葉がしゃべれない、手足が動かないなどの発作に襲われたら、急いで救急車を呼ぶこと。

ｔ-PAという血栓を溶かす薬を使った治療法は、脳梗塞を起こしてから、４時間以内にしか有効ではありません。

ｔ-PAを使わない場合でも、治療開始までの時間が短ければ短いほど、治療の選択の幅が広がります。

・脳の表面に梗塞があり、MRAや頸動脈エコーで動脈の閉塞や狭窄があれば、心原性脳塞栓症と診断されます。

脳表に梗塞があり、心臓に塞栓源がなく、動脈に閉塞や狭窄があればアテローム血栓性脳梗塞と診断されます。

脳の深部に小さな（15㎜未満）梗塞があり、心内塞栓源がなく、主幹動脈に閉塞や狭窄がなければラクナ梗塞と診断されます。

・ｔ-PA静注療法を受けた患者さんは受けない患者さんに比べて後遺症が軽いか、完全に回復する人が3割増えます。
脳梗塞の病型に関係なく治療を行えるところも利点です。

・ｔ-PAには使える時間に制限があるほか、過去の脳出血を起こしたことがある人、脳梗塞の範囲が広い人、大手術を受けたばかりの人、すでに抗凝固薬であるワーファリンを投与されていて出血しやすい人、血圧が非常に高い人などにも使えません。

それに代わる血栓溶解療法として、局所線溶療法があります。

脳梗塞の発症後、4時間半から6時間以内であれば行える治療法です。

局所線溶療法はマイクロカテーテルを使って、脳内の血管にピンポイントで薬を注入し、血栓を溶かす方法。

カテーテルを脳動脈を詰まらせている血栓まで挿入し、そこにウロキナーゼという血栓溶解薬を注入し、血栓を溶かすのです。

梗塞を起こしている局所に飲み薬を投与するので、出血の危険性が抑え、4時間半を過ぎた後でも行うことが可能。

ただし、中大脳動脈に脳梗塞が起こった人だけに行うことができる治療法であり、保険適応はありません。

・脳梗塞に限らず、脳卒中を起こしたあとは、うつ病、不眠、「夜間せん妄」にもなりやすい。

・リハビリテーションは、脳梗塞を起こしてから最初の1か月が非常に大事です。

その期間で急激に回復して、その後徐々に回復のスピードは緩やかになっていきます。

発症から6か月を過ぎると、運動機能の回復はあまり期待できません。



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