インプラントに与える口腔常在菌の影響

堀克昌

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テーマ:インプラント


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インプラントに与える口腔常在菌の影響

腐食の起因物は電気化学的であり、水の存在が誘因となる。

それは、そこに電流が発生することで認識できる。

すなわち、チタンから細菌に対して電子が通過すること、具体的には細菌内で見つかったチアミン酸、細菌構造内に含まれる硫黄との反応で、結果的に硫化水素が発生する。

インプラント体に相当なダメージを与えてしまうこの腐食は、インプラント体のひび割れを惹起し、そのひび割れはさらに咬合圧のもとで進行、インプラント体の破折に繋がる。

さらにひび割れは大きくなり、破折してしまう。

この現象は、腐食疲労破折と呼ばれている。


細菌に長期間さらされていることで、インプラント体の破折寿命は短くなる。

より長い間、細菌にさらされるとインプラント体がより多くの表面損傷を受けることになり、これは細菌に起因する損傷が蓄積されていくものであることを示している。

本研究で検出されたチタンへの細菌性損傷は、V字型の欠損をもたらした。


本研究結果から、チタン・インプラント体表面でコロニー形成を起こす細菌は、インプラント体自体の物理的性質に影響を与える。

それは、in vitroの環境下での3か月の培養で、曲げ強さが7%低下し、疲労抵抗は15%まで低下した。

(QDI 2012年vol.19)


(参考文献)
Gil FJ, Rodriguez A, Espinar E, Llamas JM, Padulles E, Juarez A. Effect of Oral Bacteria on the Mechanical Behavior of Titanium Dental Implants. JOMI




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