2年間、根の治療を受け続けたあなたへ

堀克昌

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テーマ:インプラント

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こんにちは
仙台市若林区堀歯科医院の堀克昌です。
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『他の歯科医院で根の治療を受けているが、一向に良くならない。』という悩みをもった方が堀歯科医院に来院されました。

2年前のことです。

当時、私はレントゲンで根の先の病気を指摘するとともに、『根の病気の大きさを考えると、いくら根の治療を続けても治ることはないので、第一選択は抜歯です。』とお話ししました。

その後、その方は他の歯科医院に移り、定期的に根の治療を続けてきたそうなのですが、担当医から『この歯はこれ以上根の治療を続けても治りません。抜歯を考えてください。』と言われたそうです。

持続的な痛みもあり、お金もエネルギーも浪費した2年間はもう戻りません。

ある意味、根の治療を2年間も続けた甲斐があったのか、2年前のレントゲンを現在のものと比較すると、根の先の病気は大きくなってはいませんでした。

しかしながら、病気はゼロにならなければ、将来また痛みがぶり返します。

一本の歯の根先の病気が両隣の歯に影響を与えることもあります。

そうなると、一本の歯だけの問題ではなくなってくるのです。

現に、その歯は咬むと痛みが出てしまうために、直接は咬まないような状態にしてありました。

そのために、両隣の歯周病の程度が2年間で進行する結果となってしまいました。

(歯周病は歯磨きが仮に良好でも、過剰な咬合力がかかると悪化するのです。)

”抜かない歯医者が良い歯医者”という考えの患者さまや”抜歯は敗者の敗北”と考えている歯科医師も少なくないとは思いますが、何でもかんでもトライすればいいというものではありません。

病気が完治し、再度しっかりと咬めるようになる見込みのある歯を治療をしなければならないのは周知の事実でしょう。

そもそも、私は何のために歯科医師をしているのかについてお話ししましょう。

その一つは、堀歯科医院に来院される方が、歯のことを意識せずに人生をエンジョイできるようにすることです。

歯のことを意識しない状態とは具体的には以下の二つの状態を指します。

一つは、咬んでも痛みがないなどの普通に生活する上で支障がない状態。

もう一つは、自信を持ってお話しをしたり、笑ったりすることができるなど、一切のコンプレックスのない状態です。

歯はお口の中に存在していればそれでいいというものではありません。

根に病気などもなく、しっかりと咬合力を負担することができる歯でなければ、インプラントなどの”それに代わるもの”によって代用するべきではないでしょうか。

2年前にインプラント治療をこの方が受け入れていたなら、少なくてもこの2年間はその歯のことで悩むことはなかったはずです。

(もちろん、治癒の見込みのある歯であれば、当然のことながら、根の治療を行うべきです。)

これからこの方はインプラント治療に入りますが、一本の歯を大切にすることによって、それ以外の大切なものを失ってしまっている場合があるということを、まずは堀歯科医院に来院されている方に啓蒙していきたいと考えております。

”木を見て森を見ずにならない”というのは、歯科においても言えるということでしょうね。








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