歯列矯正後のインプラント治療

堀克昌

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テーマ:歯列矯正

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仙台市若林区堀歯科医院の堀克昌です。
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歯列矯正治療を行っている方で、すでに歯の数が不足している方がいます。

そのひとつである”永久歯の先天欠如”(生まれながらにして永久歯が生えてこない状態)に関しては、以前のコラムで紹介した通りです。

今回はもう一つのパターンについてお話したいと思います。

そのもう一つのパターンとは、永久歯は普通に生えてきたけれど、学生時代に虫歯等ですでに抜歯を受けているケースです。

(また虫歯でなくても、歯列から完全にはみ出てしまった歯の場合には抜歯を行う歯科医院もあるようです。

ただ、一つ興味深いのは、そのような歯科医院では、歯列矯正治療を行っていないことが多いという事実です。)

今回紹介する患者さまは、抜歯を受けた頃は歯列矯正には関心があったものの、その”きっかけ”がなかったという方です。

年を重ねるたびに、口元がきれいな知人・友人の様子が目に入り、ついに歯列矯正治療を受けることを決心したそうです。

かつて学生時代に歯科医院で抜歯を受けた場所は、もっとも歯並びが窮屈な場所だったそうですが、そこを抜歯しても全体としては歯並びが悪かったようです。

そしていざ歯列矯正を行おうとした時には、歯の本数が左右で異なる状態となっています。

ここでの治療方針は、主に3つのプランがあります。

一つ目は、スペースを1本分残した状態で歯列矯正を行い、後でインプラントを行うプランです。

二つ目は、スペースを閉鎖して歯列矯正だけでフィニッシュするプランです。

三つ目は、左右対称になるように反対側の歯も一本追加で抜歯して歯列矯正を行うプランです。

(抜歯を受けている場所によっては、この三つ目のプランは除外される場合もあります。

今回のケースでは、歯の不足している部位が、下顎前歯部だったので、三つ目のプランは除外することとなりました。)

二つ目のプランでは、インプラントなどの付加的な治療が必要にはなりませんが、左右で非対称になります。

両方のプランのメリット・デメリットをご説明した上で、この方はかつて抜歯を受けた部位に存在するスペースを維持した状態で、歯列矯正治療を進めることになりました。

一般にスペースを維持した状態で、歯列矯正を行なうことは、隣合う歯に重なりがあり、それを解いていくような矯正治療よりも難易度は高いです。

通常の重なりを解いていく歯列矯正は、どこか”おしくらまんじゅう”をしながら、全体の歯並びを改善していくイメージがあります。

一方、スペースを維持しながらの歯列矯正は、通常の歯列矯正と同様に歯が動くのですが、力のコントロールが難しい印象があります。

さて、歯列矯正が終了し、前歯部に存在するスペースに対して、具体的な治療を行なう場合、どのような治療方針があるでしょうか。

一つはインプラント、もう一つはブリッジです。

『時間をかけて歯並びを改善してきたので、なるべく歯を削らない治療を受けたい。』という本人の希望により、同部位にはインプラント治療を進めることになりました。
















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