大学入試センター試験についてくわしく知りたい! (7)センター試験で高得点をとるには~その4
③ スピードと少しの応用力
=制限時間内に解けるかどうか?どんな問題が出ても安定して得点できるか?
センター試験の問題は時間が足りない!とよく聞きます。実際、じっくり時間をかければ、全問とまではいかなくてもほとんど解けるという生徒さんは多くいます。ただ、センター試験に限らず、テストには制限時間があります。いくら学力と知識があっても、制限時間内に解けなければ、できない人と同じになってしまいます。
では、制限時間内に解けるようにするためにはどうすればよいか?
これには2つのポイントがあります。1つは、「読むスピード」・「書くスピード」・「考えるスピード」を速くすること。もう一つは、「慣れる」・「解法のムダを無くす」こと。
1つ目のポイント。
多くの高校生を見ていて、一番多いパターンが「字を書くのが遅い」。あるいは、「行間が長い」。つまり、連続的につながっている一連の解法パターンの流れがたいへんゆったりとしている。というものです。
これは性格に根ざした、生まれつきのものでしょうが、だからこそ自分では気づいていない人も多いです。
おそらく、「書くスピード」は「読むスピード」、「考えるスピード」と密接に関連しています。テストのときは、一種の“戦闘モード”に自分自身を切り替えて、スピードを強く意識する必要があります。スピードを意識するということは決して焦るという意味ではありません。自分の頭の回転を極限まで速くするべく努力するという意味です。じっくり深く考えることと、頭を全力で回転させることは必ず両立できます。学校の定期テストや模試は良い実践トレーニングの場です。テストは“戦闘モード”で受けるように意識付けをしていきましょう。また、普段の勉強においても、時間を意識して速く解く、速く考える、速く書くことは意識すべきでしょう。(だからといって、決して乱雑に汚くなってはいけません。それではかえってマイナスです。きっちりとていねいに速く!!が目指すところです)
次に2つ目のポイントです。
「慣れる」ということはスピードアップにたいへん有効です。問題演習を多く積み重ね、問題の量とレベルに慣れることです。特に問題レベルに慣れることは大事なことで、学力アップとともに、だんだん制限時間内に解けるようになってきます。そのためには、センター試験の演習問題に取り組むことも大事ですが、センター試験レベルより高いレベルの問題にも積極的にチャレンジして学力アップを図ることが重要になってきます。やまぎわ高校ゼミのセンター試験対策授業では、センター試験形式の問題とそれよりも高いレベルの問題を組み合わせて、効率の良い学力アップを目指しています。
次に「解法のムダをなくす」ということですが、特に数学においては、正しい解法パターン通りに解くこと、計算の工夫を必ずして、簡潔な計算を常に心がけること、がたいへん重要です。自分のオリジナルな解き方を好む人はセンター数学で100点はたいへん取りづらいでしょう。教科書にある模範解答通りに解く解法パターンを身につけることが制限時間内に100点を取るために必要です。また、計算の工夫をしない人は、まず時間が足らなくなります。やまぎわ高校ゼミでは、いかにムダな計算をせずに、まっすぐ解答にたどり着くかということを重点的に指導しています。
さて、あと必要なのが、「少しの応用力」。
自分がやったことのある問題が、そのまま本番のセンター試験で出題されることはまずないわけですから、「少しの応用力」がどうしても必要です。
ただ、問題演習を積み重ねるうちに、自然と身につくはずですから、あまりとりたてて意識することもないでしょう。
ただ、「応用力」とはその人の特殊な才能であるかのように思うのだけはやめておきましょう。たとえば、マーク模試で思うように点が取れなかったからといって、私は勉強はしているのに「応用力」が無いからダメなんだ、と落ち込む人がいます。これは本当にナンセンスなことです。「応用力」とは、知っている解法パターンの量であり、自信を持って解ける問題の種類と量のことであると肝に銘じましょう。
もし勉強しているのに、思うように点が伸びないとお困りの方がおられたら、是非ご相談ください。正しい勉強のしかたと意識の持ち方をお話しさせていただきます。