大学入試センター試験についてくわしく知りたい! (7)センター試験で高得点をとるには~その3
2013(平成25)年度大学入試センター試験の平均点は、大幅に下がりました。科目ごとにみていきますと、大きく下がったのは次の科目です。
理科総合A 2012年度に比べて、23.17点ダウンし、平均点44.75点/100点
数学Ⅰ・A 2012年度に比べて、18.77点ダウンし、平均点51.20点/100点
国語 2012年度に比べて、16.91点ダウンし、平均点101.04点/200点
倫理 2012年度に比べて、10.18点ダウンし、平均点58.83点/100点
特に、数学IAの平均点が100点満点のテストで20点近くも下がるという衝撃はたいへん大きく、文系の受験生は(もちろん理系も)数学で高得点をとるために非常な努力を積み重ねて勉強をするのですが、数学IAが想像以上に難しくて思うように解けず、パニックに近くなってしまった人もいました。理科総合Aは数学IA以上に下がりましたが、受験者数が数学IAに比べると圧倒的に少ないので、こちらの影響は限定的だったと思われます。また、国語は共通一次、センター試験を通じて過去最低の平均点となってしまいました。
一方、平均点が大きく上がった科目は次の科目です。
英語リスニング 2012年度に比べて、6.90点アップし、平均点31.45点/50点
現代社会 2012年度に比べて、8.35点アップし、平均点60.45点/100点
多くの受験生が受験する科目は、軒並み平均点を下げ、例外は、数学IIB(+4.48点)、世界史B(+1.50点)くらいという有様で、悲惨な状況になりました。7科目総合点(900点満点)でみた場合の平均点を大手予備校が推定しています。
文系 530点(-42点) 理系 550点(-36点) (河合塾推定)
文系 530点(-40点) 理系 555点(-34点) (駿台推定)
文系 531点(-41点) 理系 553点(-35点) (代ゼミ推定)
※7科目総合点とは、
英語筆記200点と英語リスニング50点の合計250点満点を200点に換算し、文系は(英語・国語・数学IA・数学IIB・地歴公民から2科目・理科1科目)、理系は(英語・国語・数学IA・数学IIB・地歴公民1科目・理科2科目)のそれぞれ5教科7科目900点満点での得点のことです。
各予備校によって、若干の差はあるものの、文系で、昨年に比べて約40点のダウン、理系で昨年に比べて約35点のダウンとなり、特に、文系の平均点は近年では最も低い点になりました。
このような平均点の大幅なダウンは、受験生に冷酷な現実を突きつけることになります。リスクを覚悟で第一志望の国公立大学を出願するか、それともレベルを下げて合格できそうな別の国公立大学を探すか、あるいは、国公立大学をあきらめて私立大学にするか・・・
もちろん、東大や京大などの難関大を目指すトップ層はセンター試験の平均点のアップダウンなど、ほとんど関係なく9割台の得点をとっています。