大学入試センター試験についてくわしく知りたい! (7)センター試験で高得点をとるには~その1
大学入試センター試験の実施科目は、以下に挙げるように、6教科29科目もあります。
地理歴史:「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」
公民 :「現代社会」「倫理」「「政治・経済」「倫理、政治・経済」
国語 :「国語」
外国語(筆記):「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」
英語のみ「リスニング」あり。
理科 :「理科総合A」「理科総合B」「物理I」「化学Ⅰ」「生物I」「地学I」
数学① :「数学Ⅰ」「数学I・数学A」
数学② :「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」「工業数理基礎」「簿記・会計」「情報関係基礎」
もちろんどれでも好きな教科・科目を受験できるわけではなくて、自分の志望大学及び受験する大学が決めている教科・科目を受験する必要があります。また、学校で履修していない科目を選択するのはたいへん勉強の効率が悪くなりますから、高校2年や3年の(場合によっては高校1年でも)授業の選択科目において、どの科目を履修したかによって、センター試験で受験する科目が決まるといってよいでしょう。授業科目の選択時は、センター試験での受験科目も意識して選ぶようにしましょう。
それでは、科目ごとに2013(平成25)年度の受験状況をみていきましょう。
■地理歴史
地理歴史は、受験者のうち70%が受験しました。図1に示すように、「日本史B」が40%で一番多く、ついで、「地理B」が36%、「世界史B」が23%でした。「世界史A」、「日本史A」、「地理A」の3科目は、大学が定める受験科目にほとんど指定されていません。そのため受験者もきわめて少数となっています。
文系の受験者は、たいていの場合、「日本史B」か「世界史B」のどちらかを選択して受験します。また理系の受験者は、「地理B」を選択するか、公民から1科目選択するか、のどちらかになることが多いようです。理系の一部受験者に、「日本史B」を選択する人もいますが、理系で「世界史B」を選択する人はほとんどいないようです。
図1は、このような受験状況をよく表しているといえるでしょう。
■公民
公民は、受験者のうち40%が受験しました。公民を選択する受験者は、文系で社会2科目選択の人の2科目目として、及び理系で社会1科目を公民から選択した人が多いと思われます。図2のように、「現代社会」が37%で一番多く、「倫理、政治・経済」と「政治・経済」が23%台でほぼ同じ、「倫理」が16%となりました。
難関国公立大学では、公民の選択科目を「倫理、政治・経済」のみとするところが多くありますので、これを反映していると思われます。公民のどの科目を受験するかは、志望大学、受験大学の入試要項をしっかり確認してから決めるようにしましょう。
ちなみに、地理歴史と公民の2科目受験者の内訳を見ますと、現代社会の受験者の約半数近くが日本史Bを選択しており、ついで3割近くが地理B、2割が世界史Bとなっています。また、倫理、政治・経済の受験者の半数が日本史Bを選択、35%が世界史B、13%が地理Bとなっています。
(図1、2は大学入試センター発表のデータを基にグラフを作成しました)