弁護士として闘うとき
ゴールデンウイークいかがお過ごしでしょうか。
実は今日が誕生日の荻原です。
憲法記念日と同日というのが
本当に弁護士としての運命を感じます。
さて、今日は、憲法記念日として
「日本国憲法の前文とウクライナ紛争の停戦に向けた願い」と題し、
いつもとは少しテイストの異なるコラムを書きたいと思います。
今年の2月24日に、ウクライナとロシアとの戦争が勃発してから、
何とかしたいと思って、ずっと思い悩んでました。
戦争は多くの人が死傷する悲しいことであり、
世界で一番嫌いで、何が何でも止めたいからです。
ただ、「ウクライナを応援しよう」という気持ちには、何だかなれませんでした。
理由は今日までわかりませんでした。なので、ウクライナカラーは使ってません。
さて「迷ったら基本に戻る」という言葉があります。
今日、憲法記念日ですので、基本に戻ろうと、改めて、日本国憲法の前文と、
芦部先生の憲法の基本書を読んでみました。
前文の途中から抜粋します。
『日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。』
ここで着目したいのは、2行目「国民」ではなく「諸国民」となっていることです。全世界の平和を希求する内容になっていることが分かります。
さらに、前文はこう続きます。
『われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。』
やはり、全世界の国民の平和を目指しています。さらに、「名誉ある地位」という、若干上からの発言ですが(笑)日本が、平和を維持していくために、全力を尽くすことを憲法が求めていることが分かります。
芦部先生の基本書は、この前文について、このように解説しています(憲法 第三版 55~56頁)。
「日本国憲法の平和主義は、単に自国の安全を他国に守ってもらうという消極的なものではない。それは、平和構想を提示したり、国際的な紛争・対立の緩和に向けて提言を行ったりして、平和を実現するために積極的行動を取るべきことを要請している。すなわち、そういう積極的な行動をとることの中に日本国民の平和と安全の保障がある、という確信を基礎としている」
読んでて書いてて少し涙が出てきました(笑)
日本国は、世界の平和を作り出し、維持する国家として、積極的な活動を行っていくべきですし、
それができる国家なのです。
気づきました。
停戦を目指すため、今、私が応援したいのは、
日本国なのです。
日本の議員の皆様、政治家の皆様、与野党問わず、
どうか、この憲法前文の意義を踏まえ、
ウクライナ紛争の解決に向けた解決案の提言など
積極的な行動を行って頂きたく、
お願いいたします!
そのためには、献金もさせていただきます!
私も、今は国内の法律的な紛争の解決しかできませんが、
一つでも解決することによって、大きな火種が生じることを
少しでも防いでいければと思います。