最近の受任事件の傾向
講談社。中山茂大。
北海道開拓時代の人喰いヒグマ事件を整理した意欲作である。
世界最大のヒグマによる被害は北海道三毛別でおきた事件であるが、それ以外にも多数のヒグマによる殺傷事件があったことが分かる。
筆者は、開拓が進むに連れてヒグマの生息地が限定され、人と接触する機会が増えたこと等理論的に整理している。
そして、ヒグマの世代が進むに連れて人間を怖いものと思わなくなったヒグマが人を襲うようになったのではないかといわれている。
現代、ヒグマが北海道の都市部で出没するニュースが流れているが、ヒグマの住処を奪ったのは人間であることから、ヒグマばかりが悪なのかとも問題提起をしている。
ヒグマ問題に興味がある方は是非一読していただきたい一冊である。



