読書日記「百年の孤独」
角川文庫。横溝正史。100分で楽しむ名作小説シリーズの一冊。
横溝正史のものが何か出ていないか時々探すのだが、これが出ていたので購入して読んだ。大きい文字で読みやすい。
角川文庫の「本陣殺人事件」に収録されているので、一度読んでいるはずだが、いつものように筋をすっからかんに忘れていたので、普通に楽しめた。
金田一耕助が登場した初めての作品が本陣殺人事件である。
金田一耕助の年表的には、黒猫亭事件は本陣殺人事件よりもずっと後の事件であるので、なぜ本陣殺人事件に収録されているのかは分からない。長さがちょうどよかったのであろうか。
内容的には、顔のない死体の事件であり、戦後間もない頃の事件であるため、登場人物が今のようにどこの誰で歯形や血液型から特定できないという特殊事情がある。
どんでん返しが続く横溝正史の真骨頂というべき作品である。