読書日記「百年の孤独」
ちくま新書。山岡淳一郎。
新型コロナに関する話かと思って購入したのだが、たいていは違う話であった。
しかし、医療について大学と一般病院の縦割り行政の歴史的背景や、731部隊がどれだけ残虐な行為をしていたか、その人脈が受け継がれており、ミドリ十字が引き起こした薬害などの背景に感染症は儲かるという大前提があることが淡々と記載されていく。
私は731部隊のことはぼんやりとしか知らなかったので、当時の部隊にいた人間の供述から、日本軍がどれだけ残虐な人体実験をしていたかを知り、暗澹たる気分にさせられた。
コロナの本ではなかったのだが、非常に勉強になった。
今の日本の医学界の構造を読み解くのに読んでおくべき一冊である。