依頼者への報告

中隆志

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 昔の弁護士は、期日ごとに依頼者に報告書など送っておらず、次の期日の予定も知らせず、ある程度進んでから、「そろそろ打合しようか」として、依頼者から、「今裁判どうなってますか」と言われて、「まあ今こうなっていて・・・」などという悠長なやり方をしていたようである(今でもそうやっている人もいるかもしれない)。
 時々前の弁護士を断ったり、事情で事件を引き継ぐことがあるが、依頼者に事件の報告をしていなかったり、書面の控えも全く送っていなかったりすることがあり、驚くことがある。
 弁護士によって、まだ報告の程度や質に差があるということである。

 私の場合、アホであることもあり忘れてしまうので、うちの事務所では、できるだけ期日が終了して事務所に戻ったら、直ぐに期日報告書を書いて、依頼者に送付するか、メールするようにしている。
 予定が詰まっていて、その日のうちにできない場合でも、翌日には依頼者に期日報告は行う。依頼者が同行していても、整理のために報告書を作成することもある。
 写しを送らないのは、交通事故のカルテくらいであろうか(これも依頼者が欲しいといえば送るが)。
 こうしておけば、期日の備忘にもなる。メールも打ち出して、連絡文書綴りを作っておいて、期日の進行で前回どうであったかと考えた時に、これを見れば安心である。

 時々他の弁護士とこうした話をしていると、期日報告はするものの電話だけという話も聞くが、依頼者の方も、電話で突然伝えられても困るであろうから、やはり後日依頼者も自分も確認できるように、文書を送るかメールした方がいいと思っているのである。

 前にも書いたような気がするが、基本的に依頼者は自分の事件の情報に飢えておられ、どうなったかは直ぐに知りたいとも思うので、期日報告のみならず、事件で動きがあった時は、報告しないといけないと思うのである。

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