読書日記「凱風館日乗」
商工会議所の会員になっているので、時々面白そうな講演会の案内が来ることがある。
行ってみようかと思い手帳を繰ると、東京出張の日であったり、既に裁判や弁護団会議が入っていて行けないことが大半である。
偶々空いていても、前後の予定を見ると、今行くと決めていてもきっと当日になって予定が立たなくなり欠席するであろうと思い、断念することが多い。
さらにいえば、人の話を聞くのが嫌い(尋問でも相手の弁護士の尋問は聞かないと仕方ないのだが、早く俺に尋問させろと思っていて、自分が話しする方がいい)なので、行ったとしてもまともに聞くのかという問題もある。
しかし、人の話を聞くことで成長できるはずだとも思っている。
弁護士になってから大学の講座などを取ろうか、あるいは大学院に入ろうかと思っていたこともあるが、私の性格上聞くのが嫌いなので無理だろうと思い直し、札幌の修習指導担当の渡辺英一先生(私の第1の師匠で、渡辺先生のいうことは天の邪鬼な私もたいてい聞く)から、「中君、弁護士の仕事を丹念にする方が、人間として成長するし、きっと行っても聞かないさ」と言われ、それもそうだと思いやめたこともある。基本的に司法試験も95%くらいは独学であり、誰かから教えてもらったこともないため、今でも自分で調べて解決する姿勢でいるから、講座を聴きにいったり、大学院に入っても多分1回で終わっていた気もする(同じような理由で、心理学を学ぼうかと少し前に思って、通信大学に入ろうかと思ったが、これらの経緯を踏まえて3日考えて入らないことに決めた)。
大学時代まともに講義を聴いたこともない私なので、まず聞くことができるかという問題を解決しないと、講演会に行っても無駄になりそうである。