読書日記「百年の孤独」
「呼ぶ山」角川文庫。夢枕獏。
筆者の山岳小説集。私は山登りはほとんどしたことがないのだが(ちょっとしたハイキングと大山に登ったくらい)、山岳小説を読むのは好きで筆者の神々の巓は非常に楽しく読んだ(映画化されましたが、文庫で出た時にすぐ読んだ)。
その中の登場人物のスピンオフ小説も入っているということで買ったのだが、他のものの方がよかったように思う。
少し前に読んだ「山怪」という本にもあったが、山というところは不可思議に力が働くような気がして、渓流釣りなどで山の中にいると怖くなることがある。
そうした恐怖心を筆者はうまく描いていると思う。
「旧約聖書 創世記」岩波文庫。
きちんと聖書を読んだことがなかったのと、キリスト教徒の考え方の原典である聖書を読まないといけないと思っていたのである。まあ、私の個人的な考えであるが。
そこで、ユダヤ人の聖典である旧約聖書から読むべきであろうと考えて読んだが、ヤハウェという神はここでは基本的にはイスラエル民族の神であり、すさまじい力は持つものの、全知全能という感じではないのである。
ははあ、旧約聖書とはこういうもんかと思いつつ、最初の殺人の話も出てくるし、最初の方の族長と思われる人の寿命は物凄く長いし、旧約聖書の解説などはさすがに読む気もないので、それが正しいかどうかはともかく、自分の中で旧約聖書とはこういうものであろうというイメージが掴めた気はする。
この後も続くようであるが、一冊読むと連続で読む気にはならないので、次はまた違うジャンルをしばらく旅することにしよう。