在りし日の小次郎
宴会の段取りというのは難しい。
いろいろと企画するが、たいていは企画倒れに終わる。
宴会の司会をしていると中々苦労することがある。
司会又は宴会の主催者としての苦労は、
1、話を誰にしてもらうかの決定
まずこれが難しい。最初の挨拶は誰か、乾杯は誰か、最後の締めは誰かというようなところである。その間に誰に話をしてもらうかも難しい。
前に出て話をしてもらいすぎると、宴会で、それぞれの席の人はそれを聞いていないといけないので(聞いていない場合もあるにはあるが)、よその席に交流にいけない。
前に出て話をしてもらう人は、出来るだけ絞り込む方がよいと思われる。
少し前にあった宴会は、私は主催者ではなかったが、司会がいろいろな人に話を振りすぎた結果、会場の懇親が深められなかったというきらいがあった。
2、余興
会場を盛り上げるために、主催者が余興を用意することがあるが、たいていの場合失敗する。
よくあるのは演奏だが、たいてい参加者は「こんなんいらんわ」と思っていることが多い。
主催者の意向で余興があるのは仕方ないとしても、余興が長すぎる必要はない。
せいぜい余興は5分程度であろう。
以前、何かの余興で、始まる前に狂言を見せてもらったことがあったが、これはよかった。
狂言は時間も短く、内容もわかりやすいし、中々見に行くことが出来ないからである(もちろんやったのはプロの狂言師である)。
一方、失敗しがちなのは、楽曲である。プロの演奏でもたいていは失敗するものであるので、素人の演奏は正直宴会の参加者からすると、食傷気味になる。せいぜい短い曲を2曲でいいだろう。
以前、何かの宴会で、クラッシックを長々と演奏されて、2時間宴会場を借り切っていたが、1時間しか食事の時間がなく、怒濤のように料理が出てきたことがあった。
私はクラッシックもたまには聞くし、事務所でもかけているし、少しはCDも持っているので、クラッシックが嫌いということではないのだが、やはり宴会という場面では、余興は程度問題というところがあるだろう。
中々盛り上がる宴会を主催するというのは難しいところである。