今日のMJ(Morning 塾ジイ)1017 ー今日の予告ー
勉強時間より、やるべきことを明確に
「先生、模試の偏差値が下がってしまいました。毎日長い時間、机に向かっているんですけどねえ……。このままで大丈夫なんでしょうか?」
「お母さん、それは心配じゃな。毎日机に向かっておる姿を見れば、親としては『頑張っているのに、なぜ成績が上がらんのじゃろう』と思うじゃろう。じゃが、ここで一つ、考えてほしいことがあるんじゃよ。」
「考えてほしいこと、ですか?」
「うむ。勉強時間が長いことと、学力が伸びる可能性とは必ずしも同じではないんじゃ。」
偏差値が下がったという現実を直視する
受験を控えたこの時期に偏差値が下がるというのは、決して軽く考えてよいことではない。志望校との距離が開くこともあるし、本人が自信を失ってしまうこともある。厳しい状況にあることは、親子でしっかり受け止める必要があるじゃろう。
じゃが、だからといって、すぐに「努力が足りない」「ヤル気がない」と結論づけてはいかん。
大切なのは、偏差値という数字に一喜一憂するだけでなく、その数字の背景に何があるのかを見極めることじゃ。どの教科で失点したのか。どの単元が弱いのか。解けるはずの問題を落としたのか。それとも、まだ習得できていない知識や解法があったのか。
こうした原因を明らかにするために欠かせないのが、模試の分析なんじゃよ。
「塾ジイの部屋」21 ー“無心”という名の突破力ー
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長時間勉強することを目的にすることはキケン
「でも先生、長い時間勉強しているのに成績が下がるというのは、やっぱりヤル気が足りないんでしょうか?」
「いやいや、そこを決めつけてはいかんのじゃ。勉強時間が長いから頑張っている、長い時間机に向かっているからヤル気になっている。そう考えてしまうのは危険なんじゃよ。」
長時間机に向かっていても、分かっている問題ばかり解いていたり、間違えた問題の答えを写すだけで終わっていたりすれば、期待するほどの力はつかんかもしれん。反対に、短い時間でも、苦手な問題に取り組み、間違えた原因を考え、自力で解き直せるようになれば、学力を伸ばすことにつながる。
大切なのは、何時間勉強したかだけではなく、その時間で何をしたのか、何ができるようになったのか、ということじゃ。
例えば、数学なら、問題を何問解いたかだけでなく、間違えた問題を自分の力で解き直せるようになったか。英語なら、単語を何個眺めたかだけでなく、意味や使い方を思い出せるか。理科や社会なら、教科書を何時間読んだかだけでなく、何も見ずに要点を説明できるか。
こうした具体的な中身を確かめることが大切なんじゃ。
もちろん、必要な学習時間を確保することは大事じゃ。しかし、勉強時間を増やすことそのものが目的になってしまっては本末転倒じゃな。
では、限られた時間で学習の成果を上げるには、どうすればよいのか。その出発点が、やるべきことを明確にすることなんじゃよ。
「塾ジイのBAR」14 -スランプ脱出の阻害要因は“ヤル気”!?-
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作業効率を上げる鍵は、模試の分析にある
「やるべきことを明確にする、とおっしゃいますと?」
「うむ。次に何を勉強するか、何を優先して復習するか。それがはっきりしておれば、迷う時間が減り、勉強に集中しやすくなるじゃろう。そのために、模試の結果を活用するんじゃ。」
模試は、偏差値や順位を見て一喜一憂するためだけのものではない。自分の現在地と課題を知り、これから何をすべきかを決めるための大切な資料なんじゃ。
まず、教科ごとの得点や分野別の成績を確認する。次に、答案を見直し、間違えた問題を分類してみるんじゃ。
知識を覚えていなかったのか。解き方が分からなかったのか。時間が足りなかったのか。問題文の読み違いや計算ミスだったのか。同じ間違いに見えても、原因によって対策は違う。
さらに、正答率が高い問題なのに間違えていた場合は、特に注意したい。多くの受験生が解けている問題を落としているなら、そこを克服することが得点アップにつながる可能性があるからじゃ。
そして、分析したら終わりではない。ここが肝心じゃぞ。
分析結果をもとに、「今週はこの単元を復習する」「間違えた問題は解答を隠して自力で解き直す」「英単語は覚えたつもりで終わらせず、意味を思い出せるか確認する」というように、実際の作業に落とし込むんじゃ。
何を、どの順番で、どこまでできるようにするのか。そこまで明確にして初めて、分析が勉強の成果につながるんじゃよ。
あれもこれもと手を広げるより、今の自分に必要な課題を見極め、優先順位をつけて取り組む。これが、作業効率を上げるということじゃ。
「塾ジイのボイスコラム」6 -この作業でスランプから脱出せよ!ー
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ヤル気を責めるより、勉強の中身を見直そう
「それでは、子どもが勉強しているのに成績が伸びないとき、親はどうすればいいんでしょうか?」
「まずは、本人を責める前に、一緒に勉強の中身を見直してみることじゃな。」
「もっと勉強しなさい」「ヤル気を出しなさい」と声をかけるだけでは、何をどう変えればよいのか、本人にも分からんことがある。
そんなときは、「今日は何時間勉強したの?」と尋ねるだけでなく、「模試で間違えた問題は、もう一度解けるようになった?」「次の模試までに、何をできるようにするんじゃったかな?」と聞いてみてはどうじゃろう。
勉強時間の長さを確認することよりも、何を課題と捉え、どのように取り組んでいるかを知ることが大切なんじゃ。
ただし、保護者が毎回、答案を細かく分析し、学習計画をすべて立てなければならんという話ではない。必要に応じて塾の先生に相談し、何を優先すべきかを一緒に考えてもらえばよい。
ヤル気が出ないときも、ただ気持ちの問題として片づけるのではなく、何から手をつければよいのか分からないのか、難しい問題が続いて自信を失っているのか、疲れがたまっているのか、背景を考える必要がある。
まずは一問。その一問を解き、間違いを振り返り、次は自力で解けるようにする。その積み重ねが、少しずつ自信を取り戻すきっかけになるんじゃよ。
家族・学校・塾がチームになって支える
ここで忘れてはならんのが、スランプを本人だけの責任にしてはいかん、ということじゃ。
受験するのは本人じゃ。本人が勉強に向き合い、努力することは欠かせん。じゃが、だからといって、成績が下がった責任をすべて本人に押しつけてよいわけではない。
家族には、子どもの話を聞き、生活や学習のリズムを整え、努力の中身に目を向ける役割がある。学校の先生には、授業や定期テストでの様子から、学習上のつまずきを確かめてもらうことができる。塾の先生には、模試の答案を分析し、志望校に向けて何を優先して学習すべきか、具体的な対策を相談することができる。
例えば、家では長時間勉強しているように見えても、何を復習すべきか分からず、同じ問題で何度もつまずいているのかもしれん。塾では解き方を理解していても、模試では時間が足りずに得点できていないのかもしれん。こうした情報を共有すれば、原因や対策が見つかることもある。
家族がすべてを背負う必要はないし、学校や塾に任せきりにする必要もない。それぞれの立場から気づいたことを持ち寄り、本人に合った作戦を考える。それがチームワークじゃ。
本人の頑張りを大切にしながら、周囲も必要な支援を考える。勉強時間を増やすことだけを求めるのではなく、今の課題に合った勉強ができているかを一緒に確認していくんじゃよ。
時間を数えるより、できるようになったことを見よう
保護者の皆さん。これからは、お子さんが机に向かっている時間の長さだけで、頑張りやヤル気を判断していないか、少し振り返ってみてほしいんじゃ。
長く勉強したことを認めるのは大切じゃ。しかし、それだけで終わらせず、「今日は何が分かった?」「模試で間違えた問題、解き直せるようになった?」と、勉強の中身にも目を向けてほしい。
そして、子どもたちにも伝えたい。
長時間机に向かうこと自体を目標にしてはいかん。何時間勉強したかを競うのではなく、昨日できなかったことが今日できるようになる。そのためには、まず模試の結果や答案を分析し、自分に必要な課題を明確にすることじゃ。
何を勉強すればよいのかが分かれば、取り組むべきことに集中できる。復習の優先順位が決まれば、限られた時間をより有効に使える。そして、できなかった問題が解けるようになれば、それが次の自信にもつながるんじゃ。
偏差値が下がったという現実から目をそらす必要はない。じゃが、その数字だけで自分の可能性を決めつけてもいかん。模試を分析し、やるべきことを明確にし、勉強の中身を見直す。そして、家族や学校、塾の先生と力を合わせて、次の一歩を踏み出すんじゃ。
本人の努力を大切にしながら、本人だけに責任を押しつけない。勉強時間の長さだけで安心せず、何が身についたのかを確かめる。そして、成果につながる作業を明確にする。
厳しい状況だからこそ、一人で抱え込まないこと。闇雲に勉強時間を増やすのではなく、模試の分析を出発点に、今やるべきことに集中すること。
「今は厳しい状況じゃ。だからこそ、みんなで作戦を立て直そう。昨日できなかったことを、今日できるようにするんじゃ。ここが正念場なんじゃ」
塾ジイは、そんな親子の挑戦を応援しておるぞ。
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