墓じまいにはいくらかかる?|費用が一律でない理由を京都の石材店が解説

私は京都市右京区で児玉石材を営み、石材の世界に約40年携わってきました。お墓の建立から日々の管理、清掃、法要のお手伝いまで幅広くお受けしていますが、近年とくに増えているのが、墓じまいに関するご相談です。
先日も、京都市内にお住まいの70代のご夫婦からご相談をいただきました。ご先祖代々のお墓は京都府北部にあり、お子さまはすでに関東でご家庭を持たれている。長年お墓参りを続けてこられたものの、年齢とともに移動や管理の負担が重くなり、「自分たちの代で、これからの供養の方向性を決めておきたい」とお考えでした。
このご夫婦の事例をご紹介しながら、墓じまいで本当に大切なことをお伝えしたいと思います。
墓じまいで多くの方がつまずく理由
墓じまいでつまずく方の多くは、問題が複雑だから動けないのではありません。「誰に相談すればいいのか分からない」という、その一点で立ち止まってしまうのです。
先ほどのご夫婦も、数年前から検討はされていました。しかし、「費用」「行政の手続き」「親族への説明」「改葬先の選定」といった要素が頭の中で整理できず、漠然とした不安だけが大きくなっていく、そんな状態が続いていたそうです。
もうひとつ、決断を難しくしていたのが「墓じまいは、ご先祖さまに申し訳ないのではないか」というお気持ちです。お子さまに管理の負担をかけたくない一方で、先祖代々のお墓を片付けることへのためらいもある。
この二つの思いの間で、なかなか前に進めずにおられました。こうした揺れは、決して珍しいものではありません。
加えて、墓じまいをしたあとの供養方法について十分な情報がなく、「何を基準に選べばよいのか分からない」という不安も抱えておられました。
少子高齢化や単身世帯の増加を背景に、私のもとには寺院からも、後継者の不在や檀家の減少でお墓の保守が難しいというご相談が寄せられます。承継の悩みは、もはや個人だけの問題ではなくなってきていると、現場で日々感じています。
墓じまいは工事ではなく「供養の再設計」
ここで私がいつもお伝えしているのは、墓じまいとは「お墓をなくすこと」ではない、ということです。
供養の再設計とは、お墓を撤去して終わりにするのではなく、将来にわたって無理なく供養を続けられる形へ移し替えていく、その全体の見直しのことです。
墓じまいという言葉だけが先に立つと、どうしても「お墓を失う」という印象が強くなりますが、本質は供養を終わらせることではありません。ご家族にとって続けやすい形へ、供養のかたちを設計し直すことなのです。
ですから私が現地を確認するときも、工事の話を最初には持ち出しません。まずはご家族がどう考え、何を大切にされているのか、その価値観を丁寧に伺うことを心がけています。お墓の構造や立地、必要になる作業を整理するのは、そのあとです。
石材店だからできる改葬手続きと供養先の提案
墓じまいは、墓石を撤去すれば完了というものではありません。だからこそ先ほどのご夫婦にも、工事だけでなく、その前後までまとめてご相談いただける点を評価していただけたのだと思っています。
ご夫婦には、墓じまい全体の流れ、行政手続きの内容、費用の内訳、改葬先ごとの特徴、そしてご家族への説明の進め方を、一つひとつご説明しました。永代供養墓や納骨堂など複数の選択肢を比較しながら、ご家族にとって最適な供養の形を一緒に考えていきました。
京都には各宗派の総本山が多く、近年は宗派を問わず受け入れてくださる寺院もあります。職業柄、私は京都の寺院との関わりが深く、作法や当日の流れにも明るいため、お寺との間に入って交渉やお取り次ぎをすることもできます。
永代供養塔の企画・製造も手掛けていますので、撤去から次の供養先まで、一本の線でご提案できるのが児玉石材の強みです。
「子どもたちにつなげる供養」になった結果
このご夫婦の場合、最終的にはご家族全員のご理解を得たうえで墓じまいを実施し、ご遺骨は永代供養墓へ改葬されました。
将来の維持管理への不安が解消されただけでなく、ご家族の中で供養について話し合うよい機会にもなったと喜んでいただけました。
工事が終わったあと、お客さまからいただいた言葉が、今でも私の心に残っています。
「お墓をなくしたのではなく、子どもたちにつなげる供養の形を見つけることができました」
墓じまいの本質を、これほど的確に言い表した言葉はないと感じました。供養は、終わらせるものではなく、形を変えて次の世代へ手渡していくもの。私が大切にしている考え方を、お客さま自身の言葉で受け取った瞬間でした。
承継者に不安があるなら、早めの相談を
墓じまいを検討された方の多くは、あとになって「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃいます。
お墓に関する問題は、時間に余裕があるうちのほうが選択肢も多く、ご家族ともじっくり話し合えます。慌てて動くと、十分に比較できないまま結論を急ぐことになりがちです。
私が墓じまいのご相談で最初にお願いしているのも、結論を急がず、まずご家族の思いを一度テーブルに出してみましょう、ということです。
そして大切なのは、承継者や管理に不安を感じているからといって、必ずしも墓じまいを前提に考える必要はない、ということです。まずは今のお墓の状況を整理し、ご家族にとって最適な供養の形を考えるところから始めていただければと思います。
実際、私どもには、お墓の清掃やメンテナンスを代行するサービス「一石一生(https://www.kodama-sekizai.net/ichiishi-isshou/)」もあり、墓じまい以外の道を選ばれる方もいらっしゃいます。
まとめ
墓じまいは、お墓をなくすことではなく、将来へ無理なく供養をつなぐ「供養の再設計」です。京都で承継や管理に不安を感じておられるなら、早めにご相談いただくほど選べる道は広がると、私は考えています。
・京都で墓じまいを検討しているが、何から始めればよいか分からない
・お墓の承継者がおらず、将来の管理に不安を感じている
・墓じまい後の供養方法(永代供養墓・納骨堂など)の選び方を知りたい方
このようなことでお困りでしたら、京都市右京区・児玉石材へ、まずはお気軽にご相談ください。お問い合わせは https://www.kodama-sekizai.net から承っております。


