永代供養付き納骨壇

「子どもは東京に住んでいて、もうお墓参りに行けそうにない」「継ぐ人がいないので、墓じまいを考えている」
最近、私のところへ寄せられるご相談で、いちばん増えているのがこうした内容です。
私は京都で約40年、石材業ひと筋でお墓に向き合ってきました。お墓を建てるお手伝いを重ねてきた私から見ても、ここ数年の変化はこれまでに経験したことのないものです。「お墓を建てたい」というご相談よりも、「お墓をこれからどうすればいいのか」というご相談のほうが、明らかに多くなりました。
今回は、いま業界全体で起きている「墓じまいの急増」という変化について、檀家さま・寺院さま双方の現場で、私が感じていることを交えながらお話しします。
改葬は年16万件超、「墓を整理する」時代に
「墓じまい」という言葉は、十年ほど前まではほとんど耳にしなかったことをご存じでしょうか?それが今では、店頭でこの言葉を聞かない週がないほどになりました。
墓じまいとは、今あるお墓を解体・撤去して墓地を管理者へ返還し、ご遺骨を永代供養墓や納骨堂などの新しい供養先へ移すことです。ご遺骨を別の場所へ移す手続きは、法律上は「改葬」と呼ばれます。
全国の改葬件数は16万6,886件となり、過去最多を更新しました(出典:厚生労働省「令和5年度衛生行政報告例」、2023年度実績)。統計を見るかぎり、この流れは止まっていません。
京都市内も例外ではない、というのが私の実感です。檀家さま、ご住職、私ども石材店、そしてお墓を継ぐお子さま世代や相続人の方々まで、この変化と無関係でいられる立場の人はいません。
私の見立てでは、この流れは少なくとも2030年ごろまで続くと考えています。「お墓を建てる」ことより「お墓を整理して、供養の形を整え直す」ことが主流になる、私たちはいまそんな時代の入り口に立っているのだと思います。
放置されたお墓は、やがて「無縁墓」に
実は、墓じまいそのものより深刻なのが、「何も決めないまま放置されるお墓」です。
お参りする人が途絶えたお墓は、草が生い茂り、墓石が傾き、やがて誰のお墓か分からなくなっていきます。管理する人がいなくなったお墓は「無縁墓」と呼ばれます。総務省の調査では、調査対象となった公営墓地等の58.2%で無縁墓が確認されたと報告されています(出典:総務省行政評価局調査、2023年発表)。
ご家族の側には、遠方に住みながら管理費を払い続ける負担、荒れていくお墓を見るたびの心苦しさ、そして、「結局、子どもの代が困る」という問題が残ります。寺院さまの側でも、管理料収入の減少、檀家離れの加速、墓地の空き区画の増加につながります。放置は、どちらにとっても重くなる一方の課題なのです。
私ども児玉石材が2024年に始めたお墓の定期清掃型保守サービス「一石一生」も、こうした現状から生まれました。一石一生とは、お墓のプロが施主さまや檀家さまに代わって墓所の清掃やメンテナンス、お盆・お彼岸・命日などのお参りの代行までを定期的に行い、実施内容を写真付きのレポートでご報告する保守サービスのことです。
掃除も手入れもされないまま朽ちていくお墓を、少しでも減らしたい——その思いで、地域の高齢者や施主さま、ご住職への聞き取りを重ねて考案しました。
「費用はいくら?」「離檀料は必要?」相談の実際
店頭でお話を伺っていると、皆さまが最初に口にされる不安は、驚くほど共通しています。
「子どもが東京に住んでいて墓参りに行けない」「継ぐ人がいない」という事情のご説明に続いて、ほぼ必ず出てくるのが「墓じまいの費用はいくらかかるのか」「離檀料は必要なのか」というご質問です。
費用は、墓所の広さや立地、石の量、ご遺骨の移し先によって大きく変わるため、一概には申し上げられませんが、参考までに、改葬・墓じまいの費用は「50万円以内」が40.8%、「51万円以上」が31.6%という調査結果があります(出典:鎌倉新書「第2回改葬・墓じまいに関する実態調査」、2020年調査)。まずは現地を拝見して、お見積もりで全体像をつかむことが第一歩だとお伝えしています。
離檀料については、お寺さまとの長年の関係や、お寺さまごとのお考えによって事情が異なります。だからこそ、最初の切り出し方がとても大切です。私は職業柄、京都の寺院さまと関わりが深く、お寺さまへの取り次ぎやお話の進め方のお手伝いもしていますので、おひとりで抱え込まず、まずはご相談いただければと思います。
寺院にも広がる変化と、今からできる準備
この変化は、檀家さまの側だけの話ではありません。
少子高齢化や単身世帯の増加を背景に、私のもとには寺院さまからのご相談も多く寄せられています。後継者の不在や檀家の減少により、お墓の保守そのものが難しくなっているためです。
これからの寺院運営には、永代供養墓や樹木葬、納骨堂といった「継ぐ人がいなくても供養が続く仕組み」の整備が欠かせなくなる、と私は考えています。
実際に当社では、永代供養塔の企画・製造を手がけるほか、寺院さまと共同で新しい仕組みづくりも進めています。たとえば、ご自分の代だけ期間を区切ってお墓を持ち、その後は合祀へ移していただく、という形です。
京都には各宗の総本山が多く、近年は宗派を問わず受け入れてくださる寺院もありますから、選択肢は決して少なくありません。霊園や寺院墓地のご紹介も行っていますので、詳しくは当社ホームページ(https://www.kodama-sekizai.net/)をご覧ください。
では、檀家さま・ご家族の側で今からできる準備は何か。私は「終活の一環として、お墓のこれからを家族で話し合っておくこと」に尽きると思っています。元気なうちに、誰が継ぐのか、継げないならどんな供養の形にするのかを決めておくだけで、残されたご家族の負担はまったく違ってきます。
墓じまいは、ご先祖さまを「捨てる」ことではありません。供養の形を、次の世代が無理なく続けられる形へ整え直すことだと私は考えています。
株式会社児玉石材では、代表の児玉誠が、お墓の建立やリフォームから、保守サービス「一石一生」、そして墓じまいまで一貫してお手伝いしています。京都市右京区の太秦店、西京区の桂店のどちらでも結構です。迷っている段階で構いませんので、まずはお気軽にご相談ください(https://www.kodama-sekizai.net/)。
まとめ
墓じまいは終わりではなく、供養を続けていくための前向きな「選び直し」です。早めに動き、正しい手順を踏めば、ご先祖さまにもご家族にも納得のいく形がきっと見つかると私は思っています。
・遠方に住んでいて、お墓の管理やお参りが難しい
・継ぐ人がおらず、墓じまいを検討し始めた
・費用や離檀料、手続きの進め方に不安がある
このようなことでお困りの場合はお気軽にご相談ください。


