自身が「響いて居る」ことを感じて生活する!

― 共鳴が新しい市場を生み出す ―
ビジネスの世界では、「ブルーオーシャン」という言葉がよく使われます。
「競争のない新しい市場をつくること」だと説明されますが、
私はそれをもう少し深く、縁起的(えんぎてき)な視点から見てみたいと思っています。
●競争から共鳴へ
レッドオーシャンとは、「奪い合う海」です。 他者との比較、シェア争い、価格競争
――いずれも「我あり」の発想から生まれます。
一方、ブルーオーシャンとは、「我なしの海」。 誰かと争うのではなく、縁(えにし)に
応じて共鳴が生まれる場なのです。
つまり、ブルーオーシャンとは「関係が響き合う空間」であり、まだ誰も気づいていなかっ
た価値が自然に立ち上がる場所です。
●市場は「関係の場」
市場(market)とは、本来“物と人、人と人、理念と行動”が出会い、響き合う場です。
だから新市場をつくるとは、ゼロから何かを発明することではなく、
まだ共鳴していなかった関係性を響かせることなのです。
商品の新しさよりも、「どんな関係がいま目覚めようとしているか」
――そこに耳を澄ませることが、ブルーオーシャンを拓く第一歩になります。
● 縁起的共鳴市場とは
縁起とは、「すべてが関係しあって存在している」という世界のありよう。
その縁起の網の目が響き合う瞬間、そこに新しい価値の海が生まれます。
それは「勝ち取る市場」ではなく、「共に生まれる市場」。
つまり、ブルーオーシャンとは、縁起的共鳴場(Engi Resonance Field)なのです。
● 我なしに拓く道
トップが「我」を手放し、世界や他者の声に心を開くとき、
ブルーオーシャンは“発見”されるのではなく、“響き出す”のです。
だからこそ、ブルーオーシャンを拓くとは、戦略ではなく、共鳴の生き方である。
企業経営も、人の生き方も、結局は同じ響環(きょうかん)のうちにあります。
● ちゃん寅のひとこと
ブルーオーシャンは「探すもの」ではなく、我なしに生きる者のまわりに、
自然とひらく海。争わず、比べず、ただ縁に応じて響き合う。
その共鳴の中に、まだ名もなき“青い海”が見えてくるのです。



