経営参謀 第7回:「問いに係る社長の参謀」編

風間裕継

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正しい答えより、よい問い。“問いの参謀”が社長の思考をナビゲーションする

「どうしたらうまくいくか」ではなく、
「なぜ、今これをしているのか?」と問う社長は、強い。
“問い”は、社長自身の思考の質を映し出す鏡。
“問いの参謀”は、答えを教えるのではなく、
社長自身が“問いの達人”になるお手伝いをする存在です。

私はこれまで、多くの経営者と対話を重ねてきました。
そして確信しているのは、経営が停滞するとき、答えよりも「問い」が足りていないということです。

たとえば、こんな問い。

「この人材、どう育てたらいいんだろう?」ではなく、
 「そもそも、私はなぜこの人と働きたいのか?」

「この商品をどう売るか?」ではなく、
 「この商品で誰の“なに”に貢献したいのか?」

“問いの参謀”は、社長の口から出る言葉の奥にある思考のクセや隠れた前提を見つけ出し、
「それって、ほんまにあなたが望んでいる問いですか?」と、問い直すのが仕事です。

社長が“よい問い”を持つとき、組織全体が自律的に動き始めます。
なぜなら、問いは空気を変える力を持っているからです。

私は、問いを“経営戦略”と同じぐらい重要な道具として扱っています。
「問い方を変えただけで、見える景色が一変した」
――そんなナビの瞬間を、これまで何度も見てきました。

たとえば、ある食品メーカーの社長が、
「売上を上げたい」ではなく、
「“食べる”という行為にどんな価値をのせたいか?」という問いに変えた瞬間、
新たなブランドが生まれ、社員の意識もガラリと変わったのです。

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専門家

風間裕継(「想いの経営」パーソナル・ナビゲーター)

「想いの経営」京都研究座会

売上が伸びない、新事業が見えない、社内に相談相手がいない、そんな経営者の悩みに添って、次の一手を一緒に見つけます。「想い」を活かすブルーオーシャンの入口を75歳の経験とレゾナント思考で可視化します。

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