経営参謀 第1回：「ヒトに係る社長の参謀」編

「人が育たない…」と悩む社長に寄り添う“ヒトの参謀”の仕事術


「うちには人がいない」「任せられる人材が育たない」
――この言葉を、私は何度も聞いてきました。
でも、その“人材問題”、本当に“人”のせいでしょうか？
実は、そこには“社長自身の問い方”や“意味づけ”のズレが潜んでいることが多いのです。

社長が「人が育たない」と感じるとき、
多くの場合、“方法”よりも“見方”に根本原因があります。

たとえば、
「最近の若者は…」と言いたくなる気持ちが芽生えたとき。
それは、「自分の当たり前」が誰かにとっての“異常”になっているというサインかもしれません。

ヒトの問題は、見かけ以上に“イミ”の問題です。
「この会社で働く意味が見えない」
「何を求められているかわからない」
「言ってることとやってることがズレてる」
そんな“静かな失望”が、表面化する前に人を離れさせるのです。

ヒトの再定義とは、単に“やる気を引き出す”とか“叱咤激励する”ことではありません。
「この職場で生きる意味」を、共に見つけ直すプロセスです。

社員を変える前に、社長自身の“問いの立て方”と“観察の角度”を変える。
これが、参謀としての私の最初のナビゲーションです。

そして、忘れてはならないのが、“社長自身もまた、ヒトである”ということ。

「わかってもらえない」
「誰も本気で相談に乗ってくれない」
そんな寂しさを、参謀である私は見逃しません。

だからこそ、私は“ヒトの再定義”のナビゲーションを、まず社長から始めるのです。