[連載1-1] 何のためにプログラミングを学ぶ?【地方の小さなプログラミングスクールから見える風景#2】
はじめに
「自分は文系だから、プログラミングは無理かも」
「もう若くないし、今さら始めても…」
「男性のほうが得意そう。私はセンスがないかも」
こんなふうに感じたことはありませんか?
実はこれらは、「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)」の一種だと言えます。
気づかないうちに、私たちの可能性や学びのチャンスを狭めてしまっているかもしれません。
アンコンシャス・バイアスとは?
アンコンシャス・バイアスとは、無意識のうちに持ってしまう偏見や思い込みのことです。
誰もが持っているもので、それ自体には必ずしも善悪はなかったりします。
でも、それが行動や判断に影響を与えてしまうと、
「やらない理由」
になってしまうことがあるのです。
プログラミング学習にありがちなバイアス
ここでは、プログラミング学習の現場でよく見られるバイアスをご紹介してみます。
1. 「文系の自分には無理」というバイアス
実際には、文系出身で活躍するエンジニアもたくさんいます。
読解力や伝える力、着眼点など、文系の強みが活きる場面も多いんです。
でも、「理系じゃないと難しい」というイメージが、最初の一歩をためらわせてしまうこともあるようで、そういった方をよく見てきました。
2. 「女性は向いてない」というバイアス
IT分野には男性が多い・・・確かにそうですが、そんな現実が、
「きっと私は向いてない」
「少数派だから居づらい」
と思わせてしまうことがあります。
けれど世の中にはちゃんと、女性エンジニアやクリエイターもたくさん活躍しています。
性別ではなく、やってみたい気持ちこそが大切です。
3. 「年齢的にもう遅い」というバイアス
30代・40代からプログラミングを始める人も珍しくありません。
なかには、定年後に学び始めて活躍している方さえもいます。
ただ、世間ではいまだに「ITは若者のもの」という思い込みが蔓延しており、それが自分自身にもブレーキをかけてしまう原因になることもあるようです。
バイアスに気づくと、学びがラクになる
- 「苦手なのは当たり前」ではなく、「慣れてないだけかも」と思える
- 周りと比べず、自分のペースで進める
- 学び直しにポジティブな気持ちになれる
このように、アンコンシャス・バイアスにちゃんと気づけると、無駄な自己否定が減って、学びのハードルがぐっと下がるでしょう。
気づくための小さなコツ
とはいえ、「気付かない」からこそアンコンシャス・バイアスなのであって、最初から気付けていれば苦労はしません(><)
ですので、こういったことを心がけてみてはいかがでしょうか。
- 自分の「当たり前」に、ちょっとだけ疑問を持ってみる
- ロールモデル(似た背景で活躍している人)を探してみる
- 「やってみてから判断しよう」と考える
いつもの自分の思考パターンをちょっとだけ変えて、ぜひ勇気を出して足を止めてみましょう。「変わったこと」をあえてやってみましょう。
そんな気持ちです。
おわりに
プログラミングは、年齢や性別、バックグラウンドに関係なく、誰にでも開かれた今流の学びです。
でも、その前に立ちはだかる「自分には無理かも」という壁は、案外「自分の中」にあるのかもしれませんよ(*‘ω‘ *)
ぜひプログラミングを学習しようとしてあきらめてしまった人、やる前から難しさを感じてしまった人は、自分の中のアンコンシャス・バイアスに、ちょっとだけ目を向けてみてくださいませ。
それだけで、プログラミングの学びはもっと自由に、もっと楽しくなるはずです。




