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最近、PRESIDENT Onlineで「生まれ持った才能や熱意は関係ない（※リンク先：PRESIDENT Online」という記事を読んで深く考えさせられました。
現代社会の「やりたいこと」への誤解
記事の冒頭では、
- 「やりたいことで稼がなきゃ」
- 「インパクトのあることをしなくちゃ」
- 「すごいことじゃないと」
と、いつの間にか「べき」や「ねばならない」が「やりたいこと」に紛れ込んでいるという指摘があり、冒頭から記事の内容に共感出来ました。
確かによく私たちは知らず知らずのうちに、「やりたいこと」に重荷を背負わせてしまっています。
今の世の中はSNSなどで、
- 華々しい成功を見せたり語る人
- 影響力のある仕事をしている姿を見せたり語る人
そういった背景を子どものころから見続けている世代にとっては、だんだんと「自分も何かすごいことをしなきゃ」
と焦ってしまったり、それこそが人生の意味であるかのように感じてしまうのではないでしょうか。
でも記事が指摘するように、本来「やりたいこと」には、そんな義務は存在しないはずです。
「やりたいこと」とは、「あなたの心が自然と向かいたい方向」
であり、純粋に「やってみたい」と感じる行動のはずなんですよね。
記事を読みながら、スティーブ・ジョブズの有名な「点と点をつなぐ」というスピーチを思い出すのは自然のことでした。
スティーブ・ジョブズの「点と点をつなぐ」哲学
2005年のスタンフォード大学での卒業式スピーチで、ジョブズはこう語っています。
だから将来、どうにかして点と点が繋がると信じなければなりません。根性、運命、人生、カルマ（業）、何であれ信じなければないのです。点と点がいつか繋がると信じているからこそ、自分の心に正直になれるのです。たとえそれが常識外れの道だとしても、それが（他の人との）違いになるのです。（teve Jobs' 2005 Stanford Commencement Address）
この言葉には、なんだか安心感がありますよね(^^)
今やっていることの意味がすぐにはわからなくても、それは将来の何かにつながっていく可能性があるんだと。
ジョブズは大学時代、カリグラフィー（※美しい文字を書く技術）のクラスを取りました。当時はそれが何の役に立つのか全くわかりませんでしたが、10年後において、最初のMacintoshコンピュータをデザインするときに、この経験が美しいフォントデザインという形で実を結ぶことになります。
『前を向いて点と点をつなげることはできなくても、振り返ると、それらは確かにつながっていた』
このジョブズの考え方は、PRESIDENT Onlineの記事で紹介されていた「やりたいこと」の2つの種類と深く関連しているようですね。
「点の挑戦」と「線の挑戦」—記事から学んだこと
記事によると、「やりたいこと」には2つの種類があるとのこと。
- 点の挑戦：小さな好奇心から始まる挑戦で、新しい趣味を試したり、行ったことのない場所に出かけたりすることなど。これは見つけやすくて始めやすいのが特徴です。
- 線の挑戦：大きな目標に向かって、継続的に取り組む挑戦で、新しいビジネスを始めたり、キャリアを変えたりするようなもの。成功すれば大きな変化をもたらすけれど、覚悟も必要なことです。
記事では、「線の挑戦」の裏側に「大きなことをしなければならない」という思い込みが隠れているからこそ、「べき」や「ねばならない」が紛れ込んでしまうと指摘してくれています。
どうです？納得感強くないでしょうか？
現代の成功者がSNSなどで派手に活躍する様子を見ると、自分も何か「大きなこと」をしなければ、という焦りや不安が生まれがちになりますよね。
ただ、ジョブズのカリグラフィーの例からもわかるように、最初は単なる「点の挑戦」
だったものが、後に振り返ると「線の挑戦」
につながっていることがあります。
だからこそ、純粋な「やってみたい」という気持ちを大切にするべきなのではないでしょうか。
そういえば、自分自身のこれまでのキャリアと現在のお仕事を考えても、確かにそうです(^^)
今の興味や好奇心が、将来どのように役立つかは、実は誰にも確かなことはわからないものです。
でも、だからこそ、その好奇心に素直に従っていくと、振り返ったときにそれらがつながっていることに気づく・・・そんな「人生の豊かさ」を教えてくれる考え方だと思います。
子どもの「点と線」をつなぐ場所
この「点と線をつなぐ」という考え方は、自分が運営しているStapa Programmer's Guild（プログラミングスクール）、および、Stapa EduAI Library（学習塾）でも強く意識しています。
これからも、「なんだか楽しそう！」という単純な好奇心や興味から来るようになった子どもたちが、目を輝かせながら様々なチャレンジのできる空間を提供し、気付けば －もしくは気付かないうちに－ 新しい自分だけの目標を見つけ出していく・・・
そんな「点の挑戦」が「線の挑戦」へと発展していく過程を大事にしていきたいと思います。
