対話と宝物
~目次~
1.プログラミング教育の目指すところは?(リンク)
2.多くの小学校で導入され始めたScratchで出来ること ←今回はこちら
3.より深刻になる将来への不安が親の考え方を大きく変える
4.Scratchでの学びが及ぼす、その他の無視できない大きな影響
※今回は、親目線で分かりやすくScratchの魅力に触れられたらと思います。
1.これからの社会で必要になるスキルを学習するためにもプログラミングが必要
まだまだ「プログラミング」は親御様にとっては未知の世界感が強いですね。
とはいえ・・・学校でもプログラミング授業?が始まったらしいし・・
色んな所にプログラミングスクールもいっぱい増えて、なんだか自分の子供の友達からも「プログラミング習いに行っている!」なんて、聞いたりする・・・
そんな時代になってきました。
その多くの現場で利用されているのが今回紹介するScratchです。
[Scratch(スクラッチ)とは・・・]
MITメディアラボが開発した子供向けプログラミング教材で、今や150ヵ国以上の国と地域、全世界で2700万人以上が登録しているとも言われている巨大コミュニティで、日本でも年々ユーザーが多くなってきています。
また、その使いやすさから、2020年度から必修化となった日本の小学校段階におけるプログラミング教育においても、王道的なアプリとなり、全国各地の多くの小学校が現在すでに活用を開始しています。
[学校でプログラミングを学ぶ理由は?]
プログラミング教育の目的は、主に・・・
①今後AIなどを利用した高度な社会構造が見込まれる中で将来のIT人材の不足を補うため
②変化の激しい社会において「論理的思考力や創造性」「問題解決能力」等の育成
が、目的とされています。
そのため、単にコーディング(プログラミング言語を用いた記述方法)を知ることではなく、これからの教育現場でさらに必要とされるようになってきた
『自分で考え、形にして、その時々に合わせて柔軟に対応できる人材、また時代を超えて生きていくうえで普遍的に求められる資質や能力の育成』
が、最大の目的と言い換えることが出来ます。
特に小学校段階では「プログラミング的思考」という言葉も使われるようになりました。
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『プログラミング的思考とは?』
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
-文部科学省「小学校プログラミング教育の手引」より
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あ~。
今はこんなことも学校で勉強して将来に備えていかなければいけないんだ・・・って思うと同時に、
仕事の自動化が進んだり、新型コロナウィルスに代表される世の中の変化の激しさの中で、将来どのように子供たちが生きていけばよいのか・・・
何を教えていけばよいのか・・・
親としては、すごく考えさせられる時代ですね。
2.誰でも簡単にゲームを作ってシェア出来る
※上の画像のゲームはこちらをクリックで実際に遊べます
なんといっても、この魅力が大きな特徴で、また、自分が作った作品を他の人にシェア出来たりもします。
小学校低学年でも、適当にプログラミングブロックを遊び感覚で積み重ねれば、画面上のキャラクターが動き回る感動は、子どもたちにとって何にも代えがたいクリエイティブな体験となるでしょう。
Scratchは、遊ぶ前に覚えなければいけないことがほとんどないほど簡単で、その上で、遊ぶように~思うままに~試行錯誤している内に、いつの間にか・・子供たちにとって大事な
『自分で考え、形にして、その時々に合わせて柔軟に対応できる力』(上述)
を身につけていきます。
強いて挙げるとすれば、マウスの使い方でしょうか?
それも、タッチパネルのタブレットを使えば解決されてしまいます。
ここから下は、Stapa Programmer's Guild(筆者)が実際に小学校などでプログラミング授業をしてきた参考事例を元に、Scratchでこんなのも出来る!なアプリを列挙していきたいと思います。
3.算数や理科、社会など他の教科がもっと好きになる
リンク→小学校3・4年生(算数、足し算と引き算さいきょう計算ドリル)
上のゲームは、リンクから実際に遊ぶことが出来ます。
このゲームはある小学校で、初めてScratchに触れた3~4年生に作ってもらった算数ドリルを楽しくするゲームです。
普段は、鉛筆とノートで取り組む勉強も、こうやって自分でつくったアプリで勉強すると、楽しくて仕方がなくなります。
授業後の感想として、
・プログラミングは勉強だけど遊びみたいですごく楽しかった
・算数が嫌いだったけど、プログラミングをやって算数が少し好きになった
・もっと算数の勉強をしたくなった
などの声をいただきました。
授業時間は45分授業×2。
でも子どもたちにとって、この算数のアプリを自分流に改造して何度もランダムな数字が出るドリルを勉強するほうが、休み時間を休むよりも大事なことになっていました。
リンク→アルファベット早打ちゲーム
こちらのゲームは、小学校段階では「外国語」に相当する単元。
このゲームで出来るだけ速くA~Zまでのキーの位置を見つけて打つことで、対応する音声(A⇒エーなど)が流れます。
単純ですぐに完成するこのゲームは、
・パソコンも好きになって
・アルファベットのキーの位置もおぼえて
・アルファベットの読み方もおぼえて
・英語の発音や学習に抵抗もなくなり
・さらにキーボードの練習にもなる
楽しみながら勉強できるって最高ですよね。
4.ロボット制御や翻訳や楽器だって作れてしまう
この画像のロボットはScratchライク(ほぼ見た目同じ)なアプリケーション「mBlock」で制御できますが、他にもドローンも同じアプリから制御可能です。
リンク→小学校5・6年生(国語の教科書を外国語で読ませてみる)
このアプリもリンクからお試しできます。
小学校段階だと「国語」や「外国語」に相当しますが、このアプリのとても良い部分が、このプログラムが「非常にかんたん」であること。
教科書を読む、発音を憶える・・なんて授業も、こういったシステムを使うと子供たちにとって楽しくて覚えやすい授業に早変わりします。
この発音を面白おかしく真似して英語を喋ってくれる子も出現します。
また、ある方法を利用すると・・・・
もちろん「Hey!Siri!」なんてアプリ作成も比較的簡単に可能となりますが、今回はそれは割愛。
Facebookリンク→micro:bitとScratchを利用した段ボール楽器演奏
この画像とリンクは、ある小学校での学習発表会の一コマ。
自分たちで作成した段ボールの楽器に「micro:bit」という小型のプログラミング教材をくっつけて、プログラミングで「理科の電気の流れ」を利用して本当にギターやベース、ドラム、ピアノなどの音を出せるようにし、学習発表会の冒頭で演奏をしてくれました。
製作も、演奏計画も、プログラムも自分たちで参考を見ながら完成。
これは小学校段階では「図工」「音楽」「理科」「総合的な学習(探求)」「プログラミング」などを全て横断した学習体験となります。
5.~まとめ~Scratchを使えば全ての教科を横断する学びが出来る!
長々としたコラムでしたが、ここまで書いてきたことをご覧になればわかるように、
『Scratch = ゲームをつくるもの』
の概念からは、ちょっと変わってくることが分かりますね。
もちろん、楽しいゲームを作るようにして学べるアプリですが、Scratchは教科の壁や学習方法の固定概念を簡単に超えられるなど、同時に色んな可能性を秘めているアプリなのです。
子どもたちが「自由な創造の翼」をさらに羽ばたいて多くの世界を見たり体験出来たり、気付けたり出来るように、ぜひこの機会にプログラミング学習の導入を検討してみてください(*^^*)
Stapa Programmer's Guildについて
Stapa Programmer's Guild は、高知県高知市内にある小さな地方のプログラミングスクール
でもそんな地域の小さなスクールだけど、日本最大級の開発コンテストに生徒を送り出したり、多くの学校でのプログラミング出前授業や教員研修を行ったり、海外も含めた年間1200件以上オンラインレッスンを実施しています。
~「遊び」が「学び」に変わる教室~
そんな Stapa Programmer's Guild に、ぜひ一度お越しください。
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