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尾池正幸

不動産買取りと保険付き中古リフォーム再販のプロ

尾池正幸(おいけまさゆき)

有限会社パークホーム

コラム

不動産(住宅や土地)を相続したが、不要なので売却したい

不動産の生前整理・相続

2017年4月17日 / 2018年3月6日更新

不動産の生前整理・相続


不要な不動産を相続すると、固定資産税や維持費などがかかるので、売却を考える方も数多くいらっしゃいます。

相続人が複数いて不動産を売却し、その利益を分け合う場合、相続人全員の合意のもと遺産分割協議が行われ、その上で売却手続きが可能な人間が相続人になります。しかし、相続する遺産が基礎控除額を超えていると、相続税がかかる他、売却の際に出た利益(譲渡益)に応じて譲渡税もかかります。

しかし、これらの税金がかかるからと言って、不要な不動産を相続したまま放っておくと不動産の価値が下がる他、相続してから3年以内であれば受けられる譲渡税に関する特例も受けられなくなります。

不要な不動産を相続した場合は、なるべく早く相続人で話し合い売却に動くことが肝要です。

不要な不動産を売却するための手続きと注意点①

不動産を相続する立場に立って、「譲渡・相続によりどのような事態が発生するか」「それらをどう有効活用していけば良いのか」などについてお話をしてみたいと思います。

例えば、今、Aさんとその親族(Bさん、Cさん)が、親御さんを亡くし、高知から離れた場所にある不動産が遺されたとしましょう。親御さんは遺産分割に関する遺言を遺さなかったため、相続人はAさん、Bさん、Cさん全員です。しかし、Aさんは高知に持ち家があるので、とりあえずその不動産は不要だとします。

不動産は不要であるからと言って放っておくと、毎年の固定資産税(固定資産税評価額の1.4%)がかかる他、マンションなどであれば維持費も馬鹿になりません。

ちょうどBさんも持ち家を持っており、Cさんもその不動産は必要がないということで、「ここは思い切って売却した上で、親族でそれらを分割して相続しよう」とAさんとBさんは相談をしました。

さて、この時、気をつけなくてはいけないのはCさんの存在です。遺産分割協議は相続人全員の合意によって初めて成立します。Cさんが合意していない間は、勝手に遺産の処分の仕方を決める事はできないのです。

しかし、実はAさんがBさんとだけ相談をしたことには理由がありました。
Cさんは認知症にかかっており施設で暮らしているのです。さらに、認知症が進んでいるため、遺産分割の内容が理解できません。この場合は、Cさんには裁判所を通じて「成年後見人」と呼ばれる人をつけ、その人を通じてCさんの不利益にならないように、遺産分割を行う必要があります。

こうして正式な手続きを経た後、ようやく遺産分割協議書が作成され、不動産を売却することができるようになるのです。

不要な不動産を売却する際の手続きと注意点②

さて、遺産分割協議書が作成された後、不動産を売却するために必要な手続きが「相続登記」です。

これは、その不動産の名義を親御さんの名前から相続人の名前に変更することで、この手続きを踏まなくては不動産を売却することはできません。
とりあえず、実際の売却手続きを行うのはAさんということになり、不動産の名義が親御さんの名前からAさんの名前に変わりました。

この時、相続税の基礎控除額、3000万円+600万円×相続人の数(この例の場合であれば3)、つまり4800万円以上の価値が不動産にあった場合は、相続税をまず払わなくてはなりません。

ここで注意をしてほしいのですが、売却によって利益(譲渡益)を出す訳ですから、その際の譲渡税も申告によって収める必要が出てきます。この譲渡税の計算には、不動産を売却して得た金額の他、親御さんが不動産を手に入れた際の取得費と減価償却費が必要となってきます。

取得費と減価償却費は不動産を購入した当時の売買契約書があれば、そこから割り出すことができますが、時々、契約書が見つからず取得費がわからない場合があります。

このような場合は、売却した価格の5%を取得費とすることができますが、実際は余程のことがない限り、20倍の値段で不動産を売るということはありません。

つまり、譲渡税を算出する上では損な計算になる場合が多いので、遺産を遺す側の方も不動産と一緒に契約書を遺しておくようにしてください。

不要な不動産はなるべく早く売るのがポイント

さて、相続税を支払った上で、贈与税まで支払わなくてはいけないことを考えると、不動産の売却は決して“美味しい話”ではないと思えるかもしれません。

実際、場合によってはその通りのこともあります。しかし、だからと言って相続した不動産を不要であるにも関わらず、いつまでも持っておくことは決しておすすめできません。

理由の一つは税制上の特例にあります。相続税の申告期限の翌日から3年以内に不動産を売却した場合には、相続税の一定額を取得費に加える特例が認められています。つまり、相続3年以内であれば、売却した際の贈与税が減らせるということです。

また、そうでなくても、マンションや一戸建ての場合、年月が経つに連れて売却価格はどんどんと下がっていくことがほとんどです。

売却価格が下がれば譲渡税は下がりますが、最初にお話ししたような固定資産税や維持費が毎年かかります。また、価値が減ってしまってからただ同然で売却することは、不動産を遺してくれた親御さんも望んではいないと思います。

きちんと有効活用できる不動産まで売却してしまう必要はありませんが、明らかに不要な不動産を相続した場合は、制度を理解した上でなるべく早く売却に向けて動き出すことが肝要だと言えるでしょう。

生前に、不動産(土地や住宅)を整理したい!→http://mbp-kochi.com/parkhome/column/634/

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2018-09-07

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