高知市内中古分譲マンション 売り物件の修繕積立金
国土交通省は、管理計画認定を受けた既存マンションが長寿命化工事(外壁塗装等工事、床防水工事及び屋根防水工事)を完了すれば固定資産税の減税を受けられる措置がありますが、国土交通省は、「将来、固定資産税の減税を受けられる」とうたう新築マンションの分譲を可能にするそうで、自治体が、将来積立金が不足しないように修繕積立金を分譲時から高めに設定したマンションを対象物件に認定します。この事は、将来に必要な修繕積立金を確保して、適時適正な修繕工事を行って欲しいということです。
日本経済新聞記事 (マンション固定資産税の優遇、新築分譲も対象 ……)
ほとんどの新築分譲マンションでは当初の修繕積立金を低く設定し、段階的に上げる「段階増額方式」が導入されています。購入者にとっては、最初の5年ぐらいはランニングコストが軽くすみますが、段階的増額が計画通りに進まず、結果20〜30年後に修繕積立金の大幅な増額をせざるを得ないマンションが続出しています。増額できれば良いですが、増額できず資金不足によって十分な修繕工事ができない事態が起きているマンションもあります。
現在、「マンション管理計画認定基準の見直し等に関する検討会」が開催されており、その中で認定基準の1つである修繕積立金がどうすれば安定的に確保できるかが話し合われています。積立方式については、以下のような意見が検討委員会からなされており、私が常々提言している新築分譲マンションでの均等積立方式の導入の意見もあります。
*均等積立方式であっても、長期修繕計画の見直しの際に値上げをしなければならないような状況が多くなっており、段階増額積立方式では、段階的に増額になることに加え、物価高騰によりプラスになるため、ダブルパンチで増額しなければならず、事実上、値上げが難しくなっていくのではないかと思う。
*こうした状況を踏まえると、最終的に均等積立方式にしていくのであれば、新築マンションは、最初から均等積立方式とすることを認定基準にしては駄目なのか。
*既存マンションは、既に段階増額積立方式となっているのを急に変えることは難しいため、 0.6・1.1 という基準を適用していくなど、新築マンションと既存マンションで基準を変えるということがあり得るのか、あり得ないのかを検討してはどうか。
*新築時から均等積立方式にするというのは賛成である。中古マンションにおいても、今苦しいから値上げを後にしようと考えると、ますます苦しくなっていく。
*中古マンションでも、最初から均等積立方式にするのが理想なのではないか。
*数年経ったときに、同じ年金額をもらっていると仮定すると、さらに払っていけなくなって余計に苦しいと思われるため、今苦しんだほうがよいのではないかと思う。
*長期修繕計画の見直しにおける作成精度の向上のため、建物の面積数量の算出根拠や単価を設定するための想定材料など、作成時のエビデンスを添付することを提案したい。
*長期修繕計画の作成者の資格者制度や、作成者の記名などもできると、さらにその作成精度が上がるのではないかと思う。
また、検討会での取りまとめの抜粋内容は以下のとおりです。
[修繕積立金の安定的な確保]
●修繕積立金の積立方式のうち、均等積立方式については、将来にわたって安定的に修繕積立金を確保する観点から望ましい積立方式として、引き続き、周知等を行っていくとともに、段階増額積立方式から均等積立方式への変更を行う取組への支援措置を継続して実施 していく。あわせて、近年の工事費の高騰等の状況を踏まえ、均等積立方式であっても、適時適切に長期修繕計画の見直しを行い、必要に応じて修繕積立金の引上げを行う必要がある 旨の周知を行う。
●段階増額積立方式については築年数の経過に応じて、必要な修繕積立金が増加することや区分所有者の高齢化等により費用負担が困難化していくことを踏まえ、早期に引上げを完了させることが望ましい旨の周知を行う。また、実現性をもった引き上げにより、修繕積立金の早期の引き上げを完了し、均等積立方式へ誘導することを目的として、段階増額積立方式における適切な引上げの考え方を以下のとおり示す。
[段階増額積立方式における適切な引上げの考え方]
段階増額積立方式における月あたりの徴収金額は、均等積立方式とした場合の月あたりの金額を基準額とした場合、計画の初期額は基準額の0.6倍以上、計画の最終額は基準額の1.1倍以内 とする。
マンション管理計画認定基準の見直し等に関する検討会資料
留意事項
「段階増額積立方式における適切な引上げの考え方」については、実現性をもった引上げにより、修繕積立金の早期の引上げを完了し、均等積立方式へ誘導することを目的とするものであり、例えば、工事費高騰等の状況を踏まえた長期修繕計画の見直しにあたって、管理適正化のために現在の修繕積立金額の額を大幅に引上げる等を制限するものではない



