総会での議決権数の集計について
日本人が1億人を切る2050年代には、世界でスマートフォンが姿を消しているかもしれないとの記事がありました。みずほ銀行が昨年4月にまとめた2050年までのITなど主要産業を展望する調査報告書によりますと、スマホの世界の普及率は30年に現在の65%から60%に低下し、50年に0%になるというのです。そしてスマートフォンが、「スマートグラス」や「スマートコンタクト」に代わり、生活に溶け込んでいくだろう言っています。2050年には、「スマートフォン」、「パソコン」が0%、「スマートグラス」が30%、そして「スマートコンタクト」が80%だそうです。
私達の世代と違って、生まれたときには既にスマートフォンが存在し、デジタル上のコミュニケーションが当たり前のα(アルファー)世代(2010年~2020年代生まれ)は、2050年代には40歳~50歳になっていますので、みずほ銀行の報告書の内容どおりに本当になるのかもしれません。
すでにZ世代(1996~2010年ごろ生まれ)の間では、現実と仮想空間が融合したコミュニケーションが浸透しつつあり、インターネットの仮想空間であるメタバースを活用したマッチングアプリ「Memoria(メモリア)」で恋人を探しているそうです。20~30代の若者を中心に週50件以上の出会いが生まれて、すでに約30組のカップルが成立し、結婚したカップルも2組いるということです。
Memoria(メモリア)
また、クラスに空気を読まないアバター転校生「ひまわりちゃん」を議論する生徒の中にほり込みませて、よく見られがちな一部の生徒が引っ張りがちな議論を「ひまわりちゃん」が多様な意見で議論をかき回していくアプリもあるようです。「ひまわりちゃん」が、議論がまとまりかけているのに空気を読まずに一言何か言い出して、それが引き金となって全ての生徒に話しやすい雰囲気を作り上げ、結果、自発的に様々な意見を引き出すことができるというのです。
アバター転校生、授業で本音を引き出す
すでに、WEB会議用アバターの作り方を紹介するサイトもあります。WEB会議にアバターで参加するメリットとしては次の3つが考えられます。
①いつもと違う雰囲気で発言が活発になります。
②メイクや服装を気にしないですみます。
③オンラインイベント・ウェビナーを盛り上げることができます。
分身キャラクターのアバターであれば、現実の見た目や経歴を気にせずに自然体で相手と向き合えるというのが、アバターの大きな利点だと言われています。そうだとすると、未来のマンションの総会においても、区分所有者がこのアバターを使って総会に出席し、見た目や職歴・地位等を気にせずに活発な論議がなされるようになるかもしれません。それよりも、会場自体が必要ありませんし、どこからでも出席することができます。区分所有者のほとんどがα(アルファー)世代のマンションではそのような総会場面になるのだろうと目に浮かんできます。
日本経済新聞記事
1億人の未来図