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片岡正治

豊富な経験と実績を持つ木造建築及び古民家再生のプロ

片岡正治(かたおかまさはる) / 一級建築士

有限会社岩城建築設計事務所 MIタウン企画部

コラム

そろばんを弾く。「古民家再生の秘訣」

2014年5月14日 公開 / 2014年6月28日更新

テーマ:古民家再生

コラムカテゴリ:住宅・建物

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【古民家ときめき再生は 、昔の匠達の英知と、現代科学と技術の英知を結合させ、価値をどれだけ多くの方々や、地域社会に行渡らせるか。細やかな利害の計算から生まれ出てくる、意外な、精神的文化的に貴重な宝物となって蘇ってくるものなのです…。】

こんにちは。寒さも和らいで、温かい日が続いていますね~。温かくなってくると、他人の動きも活発になってきます。合わせてなぜか心も軽やかになり、自然の環境の素晴らしさや有難味がしみじみと感じられる時期のようです…。
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【日に日にパワーを全ての物事に感じだす今日この頃です…。】

 ところで、私はよくお客様や同じ建築の業務を行っている方に、聞かれる事があります。それは、「古民家再生で、一番大切な事は何ですか?」とか、『古民家再生の秘訣は何ですか?』と、の質問を受けます…。 いろいろあるので答えに窮していたのですが、以前のテレビ放送で今は見かけなくなった、『そろばん教室』が、大人気となってきていると云うニュースを報道していたのです。『何故今、そろばん教室なのか?』との問いかけに、その経営者は、『単なるそろばんで、計算をするというのではなく、大切な事は、目標を細かく設定をする事、そしてその一つ一つを、実現させて行く事だ』と言っていました。 思いは全てのものに、利益を与えて行こうと云う、細やかな心遣いの積み重ねの中で、作り上げられていきます。そうした一つ一つ細かいところまでしっかりと、価値判断をして、価値を作り上げ得て行く事だとの話がありました。そうして、そろばんを弾いて行くと、思わぬものへとつながり、好結果を生みだし、新しい発見があるというのです…。意外性の宝庫へと、そろばん計算のあらゆるものに繋がっていくのだそうです…。『そうなんです!!』古民家再生の秘訣は、この、『そろばんを弾く!』という意味の内容が一番に大切になってきます。この感覚、感性がなければ、本当の古民家の素晴らしさ、良さを掴む事は出来ないと、私は思っています。
 原点は、けなげな、無念無想の赤ちゃんの心から、生まれ出てくるものかもしれません…。あらゆる欲望を超越して、ただひたすら、生きて行く本能に従って行動して行く……。こんな独善的な事を云うと、叱られるかも知れませんが、住まいは人間が、幸せに生きて行く上で、精神的に最も大切なものだと、私どもは考えています。その中で、大切な何かを学び、悟っていくのでしょうか…。そうした仕事をさせて頂かせているわけですので、住まう人、作り手、周囲、環境、地域、次世代と、大きな広がりに影響を与えるそれら全てに、利益を与え続けていくのが古民家であり、その宝ものを再生させてもらっているのです。そうした責任に感謝でいっぱいなのです。
 『そろばんを弾く!』その心の中にこそ、古民家再生の原点の心を見つけた思いです。        
                          ハッピーライフ!  片岡正治

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