掛け捨て派が増える今こそ、“貯めるつもり”を見直そう

「NISAやiDeCoをYouTubeで勉強しています。でも、なかなかお金が貯まらないんです…」
最近、こうしたご相談を本当に多くいただきます。
もちろん制度や知識を知ることは大切ですが、私が感じるのは、お金が貯まるかどうかは、“細かいテクニック”より“基本のルール”で決まるということです。
難しいことはありません。
今日お伝えする 2つのシンプルルール が整えば、家計は自然と貯まる流れに変わります。
ルール1:まず“ゴール”を決める
お金が貯まる人は、毎日苦労して家計簿をつけているという方ばかりではありません。
でも、
「いつまでに、どれくらい必要なのか」
という“ゴール”だけは必ず持っています。
お子様がいるご家庭で、まず考えておきたいのは教育資金と老後資金 の2つです。
■ 教育資金
大学進学にはまとまったお金が必要で、使う時期も明確です。
逆算して準備しやすい一方、間に合わない場合は奨学金や教育ローンで補うという現実的な手段もあります。
■ 老後資金
一方で、老後資金は基本、借りられません。
ここが大きなポイントです。
そのため、
・教育資金は「計画しつつ、足りなければ借りて補える」
・老後資金は「自分で準備するしかない」
と考えると、自然と優先順位が決まります。
私自身、三人の子育てをしてきましたが、教育資金は“かければかけるほど良い”ものではありません。
まずは老後の基盤を整えておくこと。これが、後々子どもに迷惑をかけないための最大の思いやりにもなります。
老後の方向性が決まると、教育資金も「いつまでに、どれくらい準備するか」が見えやすくなります。
ルール2:“自動引き落とし”で貯める
お金が貯まらない方に多いのが、
「余ったら貯金します」
というスタイルです。
でも実際、“余る月”のほうが少ないのが現実です。
お金が貯まる人が必ずやっているのは、“貯金が先に引き落とされる仕組み”をつくること。
具体的には、NISA・iDeCo・積み立て保険・銀行の積立定期 を活用し、毎月の積立をすべて“自動引き落とし”にします。
お給料が入ってまず貯金が動くようにしておけば、残ったお金で生活するだけでも自然と貯まっていきます。
私の家でも、この仕組みだけで積立を続けています。意志より仕組みのほうがはるかにラクです。
さらに、サブスクやスマホ代、保険など固定費を見直し、浮いた分をそのまま積立に回すと効果はさらに大きくなります。
そして、月々は小さく見える金額でも、5年、10年、20年と続けば大きな差 になります。
まとめ:家計簿より“仕組み”。あなたに合った形をつくろう
お金が貯まるかどうかは、
①老後・教育のゴールをざっくり決める
②毎月の貯金を“先に引き落とす仕組み”にする
この2つができているかどうか。
残ったお金は何に使っても大丈夫です。毎日家計簿をつけるより、計画と仕組みのほうが何倍も効果的で、続けやすいはずです。
一人で見直すこともできますが、家計には 自分では気づけない“お金のクセ” が潜んでいます。
もし不安や迷いがあれば、一度専門家と一緒に確認するだけでも家計は整います。
あなたの生活に合った「ラクに続けられる仕組み」を一緒につくっていきましょう。



