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吉澤光宏

真面目な仕事で価値あるお墓を作る登戸の老舗石材店店主

吉澤光宏(よしざわみつひろ) / 石職人

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コラム

お墓の片付ける(更地に戻す)費用を計る。

2017年12月1日 公開 / 2019年3月17日更新

テーマ:お墓じまい・お墓の解体

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓

川崎市多摩区の吉澤石材店、吉澤光宏です。

またまたずいぶんと更新があいてしまいました。

秋以降、お墓の解体の見積もり依頼が増えた気がしています。お墓を移転される方もいれば、承継者の不在からお墓を整理し、お骨をどこかに移す方もいらっしゃいます。

いずれにしても、そうした場合には、現在の墓地は撤去して更地に戻すことが基本です。

ではお墓を片付けるのにかかる費用って、どう決まってくるのでしょうか?

お墓の解体費用は「広さ」だけでは計れない

だいたいの広さを教えていただくと、どのくらいの費用がかかるかは何となく想像がついてきます。ただし、あくまでも「なんとなく」。広さだけではそのお墓のボリューム感はわかりません。

ボリューム感と言うとちょっと想像つきにくいかもしれませんね。
つまりは間口と奥行きだけではなく、解体作業にあたっては「高さ」も結構重要なところになってきます。

同じ広さでも、高さ方向に大きければ、それだけ石やコンクリートが多く使われているということ。石塔(墓石)本体だって、大きさが二規格くらい変われば、使われる石の量はずいぶんと変わってきます。

要は、ボリューム感が増してくれば、必然的に処分する廃材の量も増えるということです。

また、それだけ取り外す材料が増えれば、その分の人件費もかかるということです。
当然、解体工事の費用は変わってきます。

同じ広さの墓域を、石一段で囲んであるだけのお墓と、石四段で囲んであるお墓。解体にかかる経費が異なることは、想像に難くないと思います。

同程度のお墓でも、立地によってかかる費用は変わる

またもう一つ。それはお墓の立地です。

同じ広さ・同じボリュームのお墓でも、機械が入らない山の上のお墓と、トラック横付け可能なお墓。自ずから経費が変わってきます。

廃材運搬の距離を含め、お墓の立地によっても解体工事の費用は変わってきます。

お墓を片付けるのには、解体だけじゃ済まないことも

ここまでは時に、自社のHPブログなどでも書いたりしています。

今日はお墓を片付けるのにはもう一つ、こんなことが必要になることも…。そんな事に少しふれてみます。

比較的以前に建立されたお墓の場合ですが、外柵(つまりお墓の囲い部分)が繋がって作られていることがあります。親戚同士、隣り合わせの墓地を持っている時などによく見かけるケースですね。

この場合、お墓の解体と言っても少し厄介になってきます。この写真のお墓は入口は別々に出来ているので、ちょっとわかりにくいのですが…。


実際にはよく見ると、門柱の後ろの石(羽目石と言います)は一本。二軒で共有している形になります。


こうした時には、地面の中にある境の石(根石)も共有されていることが多いため、片方のお墓だけを壊すだけでは事が済まなくなってきます。つまり、残る側のお墓にも手を入れる必要が出てくるということですね。

このお墓の場合、きっと根石を一度外して再据付けが必要になってくると思われます。

もっともそれは再据付けが可能な場合の話。

現状見えない部分の部材のため、もしかしたらアバウトな仕上げになっているかもしれません。あるいは現場打ちのコンクリート製のことも考えられます。


そうなると新たに部材(石あるいはコンクリートなど)を追加せざるを得ないかもしれませんね。

そのあたりは、ある程度解体しないと見えてこない部分ではあります。ただ、ほぼ間違いなく残す側のお墓の一部再整備は必須と判断します。

その過程で、一部石材の再加工も必要になるかもしれませんね。

こうした形のお墓を更地に戻す場合、単純に解体にかかる費用以外に、残る側のお墓の再整備の費用もかかることを知っておいていただきたいと思います。

この記事を書いたプロ

吉澤光宏

真面目な仕事で価値あるお墓を作る登戸の老舗石材店店主

吉澤光宏(有限会社吉澤石材店)

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