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吉澤光宏

真面目な仕事で価値あるお墓を作る登戸の老舗石材店店主

吉澤光宏(よしざわみつひろ) / 石職人

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コラム

石のサンプルで推し量れること、量れないこと

2016年4月1日 公開 / 2019年3月17日更新

テーマ:お墓の石の選び方

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓

最初に、石目とはわかりやすく言えば、石の柄というか模様のことだと思ってください。

当然産地によって石目は異なりますし、同じ採石場の中(同じ岩脈)でも時期や場所によって変わってくる場合もあります。同じものが二つとない天然の素材だから当たり前のことかもしれません。

さて、この石目ですが石材店にあるサンプル材を見ることで、大まかな雰囲気をつかむことができます。色などもそうですね。

石塔に使う石の場合などは、一般的には目の細かい石のほうが粗目よりも喜ばれる傾向にあると思います。細かく均一な方が高級そうに見えるからかもしれません。また見た目の美しさばかりでなく、文字を彫り上げた状態なども影響するのでしょう。

ただし、実際にお墓にした時にどんな石がよく映えるのか。これは石目の大小だけで決まるものではないと私は考えます。

サンプル材の限界とは

石選びの時にサンプル材を一つの目安として話を進めます。しかしながらサンプルはあくまでもサンプル。小さな石片のみで判断してしまうのは、いささか早計のような気がしています。

サンプルで石目が大きく感じても、実際のお墓にした時に一つも大きく感じなかったということは、石の場合よくある話なのです。反面、サンプルがきめ細かくてよく見えたのに、お墓にしたら少しのっぺりとした印象だったということもあります。石の色に関してもこれに近い部分がありますよ。

つまり近くで小さいサンプルを見るのと、ある程度離れて全体を見るのとでは、自ずから受ける印象が変わってくるということです。

もっともここは個人の好みが絡んでくる部分。それにどの石も必ずそういう傾向にあるということではありません。またお墓(石塔や外柵)の大きさや形によっても変わってきますので、ご注意いただきたいところではありますが。

いずれにしても、サンプル材のみで石を推し量るのは少々無理な話だと思います。お墓に使う石を選ぶ時には自分の好みはもちろん、石材店のアドバイスや実際に建立してあるお墓を見てのイメージなどを勘案して決めていくことが大事だと思います。

今日のテーマは「お墓の石の選び方」。これについては時々思うところを書いてみたいと思います。

この記事を書いたプロ

吉澤光宏

真面目な仕事で価値あるお墓を作る登戸の老舗石材店店主

吉澤光宏(有限会社吉澤石材店)

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