グリーフサポートという気付き
今日は稲城市のお寺さんに納骨に行ってきました。
そのお宅の外柵は福島県産の白河石という石材を外柵に使ったお墓でした。白河石は御影石とは違って渋い色調の石材です。関東では御影石外柵になる前の時代によく使われました。
直接その外柵の写真を使わずに差し支えないものを紹介します。ツヤのない石ですが磨いた御影石にはない良さがあります。ただしコケや汚れが付きやすく、時間が経過するとくすんだように色濃くなります。
今回は約30年ぶりのご納骨。外柵も当然それなりの状態になっていました。ものの見方と言われればそれまでですが、このくすみや汚れは実はそう悪いものではないとも思うのです。いい意味でのエイジングですし、白々しているよりも重みや風格があるように感じるんですね。
さて、少し前置きが長くなりました。そんなことを踏まえて・・・。
お墓にとって大切なこと
その場でお代金をいただき、領収書を渡すとお施主様が「この石は白河石っていうんだよね。」
あ、よくご存じだなと思っていると更に「父が自分の出身地が福島県だから、福島の石がいいって言ってお宅にお願いして建ててもらったんだよ」と。
ほんの小話程度のことですが、なんかとても嬉しい気持ちになりました。30年前にお亡くなりのお父様が建てたお墓なので、当然それ以上の年月が流れているわけです。ということは当たり前ですが、今のお施主様も30歳以上若かったということ。でもその時に自分の家のお墓の由来を、少なくとも親子間で共有されていたということですね。
私は、実はこうしたことってとても大切なことじゃないかと思うのです。
自分の家のお墓を建てるとき、どなたにもそれなりの思いがあるはずです。お墓にどんな石を使って、どんなふうに建てるか。こうしたことも大事なこと。またお墓にかける金額も軽い話じゃありません。
でももう一つ忘れてほしくないことが今日のタイトル。
思いを伝えることで、あなた個人の思いを家族にも理解してもらい、跡を繋ぐ人と共有することができます。由来を伝えることで子孫が祖先を偲び、思いを致すことの一助になります。
どれだけ素晴らしく、長持ちのするお墓を建てても、お墓への思いが途絶えてしまえばさみしい限りです。既に先祖が建てたお墓をお持ちの方も、先祖やお墓に関するちょっとしたことでもお子さんやお孫さんに伝えてあげてほしいと思います。
ぜひ『あなたのお墓の由来を語り継ぎませんか?』